地方

2019年12月 3日 (火)

令和元年12月2日(月)認定NPO法人キャリア権推進ネットワークが「社会人の学び直し」をテーマに「第6回キャリア・コロッキアム」を開催

「越境」「越境学習者」「水平的学習」

「摩擦・迫害・風化」

「多様で緩やかな学びのコミュニティ」

などが【社会人の学び直し】キーワードに

 

グループワークでは

「どうしたら社会人がもっと学ぶようになるか?」

を参加者全員で検討

 

諏訪理事長からは、「この場は、まさに水平的学習の場」との指摘も

 

 

 令和元年12月2日(月)19002110頃まで

 認定NPO法人キャリア権推進ネットワークは、

講師に齊藤弘通 産業能率大学経営学部准教授を迎えて

「社会人の学び直し」をテーマに

「第6回キャリア・コロッキアム」を開催した。

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 齊藤氏は、基調報告の冒頭に「貧相なジョン・レノンなのでヒンレノン」などと述べ、会場を一気に沸かせていた。

 

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 そして、

○ 「リカレント教育」という言葉は、1969年5月に初めて使われ、その歴史は50年にもなるが、日本では、近年になって政府の提言などで使用されるようになってきたこと。

 

○ 日本では、関係省庁(厚生労働省、経済産業省、文部科学省)が、各々政策を行っていること。

 

○ 企業が、外部教育機関として、大学・大学院等の活用をしないこと。

 

○ 従業員が大学等で学習することに対して、企業は「特に評価はない」という状況。

 

○ 特に地方では学び直しが難しい。

 

――などを報告した。

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 日本における社会人の学び直しの現状については、詳細な国際比較データや各省庁・研究機関などの調査データなどを交えて、

 

○ 日本人は学び直しをあまりしていない。

 

○ 意識は高いが実践してない(掛け声だけで実際やっていない)。

 

○ 社会の学習・自己啓発の状況も悲惨な状況。

 

○ 学ばないことに特に理由はないという状況。

 

○ 労働時間が削減されても、自己学習を始める人の割合が増えるわけではない。

 

○ 自主的な学びの行動をしているのは、専門職(社会福祉専門職、医療技術者、ソフトウェア・インターネット関連技術者等)。

 

○ 当初得た技術は陳腐化していく。新たな知識を身につける必要がある。

 

○ 『忙しいからやらない』は言い訳

 

――などの特徴や傾向があることを述べていた。

 

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 「Society5.0 イノベーション(革新、新機軸、新結合)が求められる社会におけるこれからの学びのあり方」については、「越境」や「水平学習」などをキーワードに解説。

 

 

 「イノベーション」のためには、既存の前提への疑問の投げかけと問題の再構築が必要。そのためには、異質な他者との出会いや協働(=越境)による内省や学習が必要。異質な他者との協働の過程では、自らの前提・価値観との矛盾やコンフリクトも発生するため、アンラーニング(学習棄却)や「塩抜き」が必要となる(塩漬け人材ではダメ)。

 

 企業が得意な「垂直的学習」(熟達による学び)に対して、「水平的学習」(越境による学び)では、境界を超えることで新しい学びが生じる可能性がある。自分が当たり前だと思っていたことが実はそうではない可能性に気付くことで、「水平的学習」が始まる。「水平的学習」がイノベーションを起こす。

 

 越境による学びには、「組織コミットメントの向上」(社外の人々との接触を通じて、自組織の悪いところが見えてくる一方で、自組織の良いところも発見できる、という不思議な効果も。

 

――などと「越境」、「水平的学習」の意味や効果を説明。

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 その後、(多くの人がなんとなく感じていたが、うまく説明できなかったかもしれない)、同日の核心(の1つ)、「越境による学びをめぐる問題 ―摩擦・迫害・風化―」に話が進むと、「おお!」っと前傾姿勢になる参加者も。

 

 

 齊藤氏は、

 

 「越境先での学び」を本業に生かそうとした際に、既存組織(自身が勤務する職場や会社など)との間で、「摩擦」(例えば「お前なにかぶれてんだよ!」と言われる)が発生し(逆カルチャーショック問題)、「越境学習者」は迫害にあう(そして、ある者は坂本龍馬のように「脱藩」(離職)する)。

 

 そのうち、「越境学習者」の越境先での学びの高揚感は薄れ、(美しい過去の思い出として)風化していく。

 

 そのため、「越境学習者」には、そうした迫害を乗り越え、越境先での学びを翻訳し、既存組織に理解させる努力が求められる。

 

――など卓越した越境者になるために、求められる(精神的な)強さなどにも言及した。

 

 さらに、(JILPTの調査から)大学・大学院での学習を職場で秘匿するケースや越境的学習が「迫害」にあうことが示唆されること――などを指摘し、

 

  •  越境学習者(組織にとっては疎ましい存在)が、組織の中で、非正統的な学習活動を継続できるのか?
  •  越境して学んだことを組織に持ち込もうとしたら、迫害されている同僚を観て、自分も「越境」しようと思うのか?

 

――などの問題を提起した。

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 続いて(同日の核心の2つ目)「社会人の学び直しを推進する上での課題」については、

 

 「自助・共助・公助」を上手く組み合わせることが大切であり、

 

 公助(国や公的機関)に関わる部分は、基盤が脆弱であることを再度指摘。

 

 共助(企業)に関わる部分については、「本業以外の活動に対する上司・職場のネガティブな認識と集団圧力が背後にある?」、「ミレニアル世代(19811993生まれ)の旺盛な学び意欲、学び行動を阻害しないマネジメントが必要では?」などと指摘した。

 

 共助(地域社会)に関わる部分については、大学・大学院はハードルが高いので、多様で緩やかな学びのコミュニティが社会に形成されることが望ましいと考えられ、その1つのケースとして、「#シブヤ大学」「#大ナゴヤ大学」「#福岡テンジン大学」(授業は参加者が自分たちでつくるなどの取組み)などの「地域密着型生涯学習大学」の取組みを紹介し、入りやすいコミュニティは、ボランティアスタッフの学び直しなどにつながり、「その後の学びに有効では?」と指摘していた。

 

 

 自助(個人、自分自身)に関わる部分については、

 

①「継続的に学習すべし」(「すぐに役立つものは、すぐに役立たなくなる」リスクが高い社会 など)

 

②「リスク分散すべし」(シングルスキル→デュアルスキル、シングルキャリア→パラレルキャリア など)

 

③「社会関係資本を構築すべし」(「旧友は突然現れない」「本業人脈からは仕事は来ない」など)

 

――と具体的な例などを交えた3箇条を示した。

 

 

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 そして、基調報告の締めくくりには、「社会人の学び直しを促進するために必要だと考えていること」として、

 

★ 社会人が気楽に参加できる緩やかな・裾野の広い学習コミュニティを積極的に立ち上げ、学び直し人口の裾野を広げること(学びのきっかけづくり)

 

★ 「社会人の学び直し」を社会人の枠で完結させるのではなく、例えば、現役の学生と協働するなど、社会人の枠を超えたアプローチを模索すること

 

★ 役職者(上長)の積極的な学び直しと、組織内での情報発信・情報共有(学び直しを促す組織文化の醸成)を促すこと

 

――の3つをあげていた。

 

 

 参加者からは、「キャリアコンサルタントに期待することは?」との質問が出ていた。

 

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 2010頃には、諏訪康雄理事長が「どうしたら社会人がもっと学ぶようになるか?」という課題を提示。

 参加者各自が3分のタイムリミットで、「Q1 What?(何が問題か?)」「Q2 Why?(なぜか?)」「Q3 How?(どうするべきか?)」の「2WH」を配布された回答用紙に記入し、その後、5つの班別のグループワークがスタートした。

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 302050からは、ジャンケンを勝ち抜いた代表者がグループの成果を発表した。

 

 参加者からは、

① 留学のすすめ。リカレント教育に補助金。評価制度の見直し。

② 皆が行う必要があるのか。上の人がどんどん学んで欲しい。すぐ目の前の仕事に役立つようなプログラムによって評価されることに。人生を楽しむために学ぶことを忘れてはいけない。

③ ミレニアム世代の考え方を取り入れる。

④ アウトプットする場を。離職することは悪いことですか?

⑤ 個人がどうしたいのか考えなければならない。生きること、学ぶことをもう1回考える。学ぶきっかけが増えればいい。

 

――などの様々な意見が出ていた。

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 同日の締めくくりに、齊藤氏は、社会人の学び直しについて、

誰がターゲットなのか?

何を学べばよいか分からない。

スペックがよくわかっていない。

大学院の勉強は、すぐに役立たないが…。

上が学び直すことが大切。

――などについて述べていた。

 

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 グループワークと検討結果の発表もとても盛り上がり、気づけば午後9時をとうにすぎていたため、諏訪理事長の総括は理事長自らの判断でオミットされた(会場からは「ききたかったのに~」との残念がる声も)。

 終了後には、齊藤氏から、2種類の追加資料が提供された。

 齊藤氏の前には、午後9時半近くまで、名刺交換や質問をしたい参加者の列ができていた。

 

 次回(第7回)は、ジェロントロジー(高齢学)をテーマに、令和2年2月以降の開催が予定されている。

 

【主催】

認定NPO法人キャリア権推進ネットワーク

http://www.career-ken.org/



【会場】

株式会社ライフワークス

https://www.lifeworks.co.jp/

セミナールーム

東京都港区虎ノ門3丁目4-7 虎ノ門36森ビル10



【事務局担当】

株式会社ウイル

https://www.officewill.co.jp/

 

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2019年11月 1日 (金)

令和元年10月31日(木)「第2回 今後の人材開発政策の在り方に関する研究会」開催される(厚生労働省)

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受講者数は減少傾向にある

 

ハロートレーニングの約75%は民間教育訓練機関により実施されている

 

IT分野の講座は応募倍率が高いが就職率は低め

介護分野の講座は応募倍率が1倍を下回るケースが多いが就職率は高い

埼玉県では、介護分野とIT分野の受講者数割合が逆転

 

「第4次産業革命に対応した職業訓練のあり方に係る調査研究」

 

――などが報告される

 

 

「第2回 今後の人材開発政策の在り方に関する研究会資料」

 

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 令和元年1031日(木)9:5812:00

 中央労働委員会講堂(東京都港区)にて、

「第2回 今後の人材開発政策の在り方に関する研究会」が開催された。

 

 同日の議題は、

① 公的職業訓練について

② 高齢・障害・求職者雇用支援機構における第4次産業革命に対応した職業訓練について

 

 

 の冒頭では、 JILPTの関家委員が、《資料2》の「2019年度に厚生労働省が実施する公共職業訓練政策の体系と政策参加者数・予算構成」を解説した。

 委員からは、教育訓練給付の全国民に対する活用の度合いは? などの質問が出ていた。

 

 《資料3》の「公的職業訓練について」に関しては、

事務局から、

「公的職業訓練」全体としては、受講者数は減少傾向にあるが、在職者訓練は増加傾向にあること

ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)の約75%は民間教育訓練機関により実施されていること

――などの説明があった。

 

 委員からは、

「公的職業訓練」と「公共職業訓練」、「民間委託職業訓練」の意味、違いについての質問などがあった。

 

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 の「関係者からのヒアリング」では、

 

吉野繁雄 埼玉県産業労働部産業人材育成課副課長

 

増田吉則 静岡県経済産業部職業能力開発課長

 

――が登壇し、埼玉県と静岡県の取組みを報告した。

 

 

 埼玉県の吉野副課長からは、

 

 施設内訓練【一般求職者】の課題として、

「金属系、機械系科目 → 求人は多いが応募者が少ないこと」

「応募者が年々減少しており、指導が困難な訓練生の入校が増えていること」

 

 施設内訓練【在職者】の課題として、

「介護系の講座は受講者が少ないこと(メニュー型の応募倍率(平成30年度):全体0.84倍、介護系0.58倍)」

12時間未満で実施できるカリキュラムへの要望に対応できないこと」

 

 委託訓練【一般求職者】の課題として、

「<IT分野>の受講者数は横ばい、割合は増加し、分野別で最高(33%→42%)であるが、就職率は低め(70%前後)であること」

「<介護分野>の受講者数は、5年間で1,000人減。全体の受講者数が減少する中で、割合も減少(36%→25%)。就職率は高い(84.1%:平成30年度)。民間教育訓練機関の撤退があること」

 

――などが説明された。

 

 

 静岡県の増田課長からは、主に

「静岡県立職業能力開発短期大学校の設置について」

「静岡県の在職者訓練の状況について」

――が報告された。

 

 

 

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 の「関係者からのヒアリング」では、

原 裕之 高度ポリテクセンター所長

原 圭吾 職業能力開発総合大学校教授

――が登壇した。

 

 原 裕之 高度ポリテクセンター所長は、主に

「高度ポリテクセンターの在職者訓練の取組み」について報告し、

 

 原 圭吾 職業能力開発総合大学校教授は、

「第4次産業革命に対応した職業訓練のあり方研究会」の概要などを報告した。

 

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 同日のヒアリングについて、委員からは、

 

(埼玉県において)介護の民間教育訓練機関が撤退しているのは受講者が減っているからか?

 

(埼玉県と静岡県の)職業訓練の提供者数(実施側、講師数)は? 講師は常勤か? 非常勤が増加する傾向はあるか?

 

(埼玉県と静岡県において)

産業構造変化に伴う訓練の転換は?

レディ・メイドの職業訓練のあり方を変えていくことの課題は?

訓練のツールも変わってきているか?

 

在職者訓練に両県(埼玉県と静岡県)とも力を入れている。

在職者訓練は労使の評価が高い。波及効果がある。官民連携の核となる。

 

(静岡県の)信用金庫との人材育成連携では、どのようなことを行っているのか?

 

《原圭吾教授の報告について》

全般に第4次産業革命が強調されていたかと思う。

自分の仕事を失なわないための職業訓練が重要な課題である。

 

(第4次産業革命に伴う技術要素等)これからは様々な要素の統合が大切であるが、
カリキュラムに実際落としていくと「要素」、「要素」とブツ切りになる懸念がある。
「統合」をどう教えていくか?

 

(最終ページの「今後の取組みについて」)

この取組をぜひ加速していただきたい。

ボトルネックになるものは?

 

――など多数の質問や意見が出ていた。

 

次回は、11月下旬に開催される予定。

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2017年3月13日 (月)

最優秀賞はディスコ、SCSK、河合電器製作所 第1回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」表彰式開催(厚生労働省・2017年3月10日)

経営理念、労働生産性の向上、雇用管理の改善、組織成果を

書類審査とインタビューの2段階で審査

厚生労働省は3月10日(金曜日)、第1回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」の表彰式をイイノホール&カンファレンスセンター(東京都千代田区)で開催した。

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本表彰は、人口減少下においても力強い成長を実現させるため、労働生産性の向上と魅力ある職場づくりを両立させ、優良な取り組みを行っている企業等を表彰し、広く周知することを目的とするもの。

 

表彰式の冒頭、宮川晃・総括審議官が塩崎恭久・厚生労働大臣の挨拶を代読し「一億総活躍社会の実現を図るためにも、働き方改革を推進すると同時に、企業の生産性や競争力の向上、賃金アップ、更には経済全体の成長に繋がる諸施策を強力に進めていくことが重要」と述べた。

 

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今回は144社の応募があり、主に、①経営理念、②労働生産性の向上、③雇用管理の改善、④組織成果――の4点において、書類審査とインタビューの2段階で審査が行われ、計15社が選定された。

特に「業務内容や仕事そのものを抜本的に改善した点」「従業員や組織が学習し続ける点」「企業・従業員間の信頼関係」が選定企業に共通するポイントとした。

 

受賞企業は以下の通り。

 

■ 最優秀賞(厚生労働大臣賞)

株式会社ディスコ(東京都大田区)

SCSK株式会社(東京都江東区)

株式会社河合電器製作所(愛知県名古屋市)

 

■ 優秀賞(職業安定局長賞)

ダイキン工業株式会社堺製作所(大阪府堺市)

大豊工業株式会社(愛知県豊田市)

旭テクノプラント株式会社(岡山県倉敷市)

ヤマサハウス株式会社(鹿児島県鹿児島市)

 

■ 奨励賞(職業安定局長賞)

味の素株式会社(東京都中央区)

伊藤忠商事株式会社(東京都港区)

株式会社千葉銀行(千葉県千葉市)

富士ゼロックス株式会社(東京都港区)

ヤフー株式会社(東京都千代田区)

国本工業株式会社(静岡県浜松市)

サントリーシステムテクノロジー株式会社(大阪府大阪市)

株式会社リソーシズ(香川県高松市)

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2016年7月29日 (金)

平成28年度地域別最低賃金額改定の目安を公表【厚生労働省 平成28年7月28日】

目安はAランク25円、Bランク24円、Cランク22円、Dランク21

 

 平成28年7月28日開催された第46回中央最低賃金審議会で、今年度の地域別最低賃金額改定の目安について答申が取りまとめられた。

 

【答申のポイント】

(ランク(注)ごとの目安)

 各都道府県の引上げ額の目安については、 Aランク25円、Bランク24円、Cランク22円、Dランク21 (昨年度はAランク19円、Bランク18円、Cランク16円、Dランク16円)。

 

注 都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCDの4ランクに分けて、引上げ額の目安を提示している。現在、Aランクで5都府県、Bランクで11府県、Cランクで14道県、Dランクで17県となっている。

 

【参考】各都道府県に適用される目安のランク

………………………………………………………………………………

A 千葉、東京、神奈川、愛知、大阪

………………………………………………………………………………

B 茨城、栃木、埼玉、富山、長野、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、広島

………………………………………………………………………………

C 北海道、宮城、群馬、新潟、石川、福井、山梨、岐阜、奈良、和歌山、岡山、山口、香川、福岡

………………………………………………………………………………

D 青森、岩手、秋田、山形、福島、鳥取、島根、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、 宮崎、鹿児島、沖縄

………………………………………………………………………………

 

 厚生労働省では、

「この答申は、今年の6月14日に開催された第45回中央最低賃金審議会で、厚生労働大臣から今年度の目安についての諮問を受け、同日に「中央最低賃金審議会目安に関する小委員会」を設置し、4回にわたる審議を重ねて取りまとめた「目安に関する公益委員見解」等を、地方最低賃金審議会にお示しするものです。

 今後は、各地方最低賃金審議会で、この答申を参考にしつつ、地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、答申を行い、 各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定する こととなります。

 今年度の目安が示した引上げ額の全国加重平均は24円(昨年度は18円) となり、目安額どおりに最低賃金が決定されれば、最低賃金が時給で決まるようになった 平成14年度以降で最高額となる引上げ となります。

 また、全都道府県で20円を超える目安額となっており、引上げ率に換算すると3.0%(昨年は2.3%)となっています。」としている。

 

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2016年3月24日 (木)

第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞 表彰式・記念講演会【写真ダイジェスト】2016年3月23日 法政大学市ヶ谷キャンパス

 昨日(平成28年3月23日)、法政大学 市ヶ谷キャンパスにて、

第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞 表彰式・記念講演会
が開催されました。
 
 ここでは、当日の模様を写真ダイジェストで紹介させていただきます。
 
 

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● 主催者挨拶

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実行委員長 事業構想大学院大学学長 清成忠男 氏

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開催校代表 法政大学総長 田中優子 氏

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審査委員長 法政大学大学院教授 坂本光司 氏

 

● 来賓挨拶

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厚生労働事務次官 二川一男 氏

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中小企業庁次長 宮本聡 氏

 

● 表彰

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【経済産業大臣賞】サトーホールディングス株式会社

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【厚生労働大臣賞】株式会社エイチ・エス・エー

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【中小企業庁長官賞】株式会社日本ロック

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【実行委員長賞】社会福祉法人アンサンブル会

 

 

● 記念撮影

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最後列の右から3人目のイケメン&ダンディさんは、株式会社ドゥリームズ(審査委員会特別賞)の「ポップコーンパパ」です。

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2016年3月 3日 (木)

第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞【経済産業大臣賞】サトーホールディングス株式会社【厚生労働大臣賞】株式会社 エイチ・エス・エー【中小企業庁長官賞】株式会社日本ロック【実行委員長賞】 社会福祉法人アンサンブル会など18の企業・団体が受賞

「人を大切にする経営学会」(会長:坂本光司(法政大学大学院教授))・「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞実行委員会(実行委員長:清成忠男(事業構想大学院大学学長、元法政大学総長))が主催する第6回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の受賞者が、平成28年3月2日、次のとおり決定しました。

なお、表彰式は、平成28年3月23日(水)1300分~1635分、法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎6階(さったホール)にて開催されます。

 

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● 受賞企業一覧

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【経済産業大臣賞】

サトーホールディングス株式会社

 

【厚生労働大臣賞】

株式会社 エイチ・エス・エー

 

【中小企業庁長官賞】

株式会社日本ロック

 

【実行委員長賞】

社会福祉法人アンサンブル会

 

【審査委員会特別賞】10

四国管財株式会社

島田株式会社

有限会社真京精機

株式会社SHINDO

拓新産業株式会社

株式会社Dreams

日本理化学工業株式会社

株式会社パーソナルアシスタント青空

株式会社びわこホーム

株式会社マルブン

 

【実行委員会特別賞】(4)

瀬戸内海巡回診療船済生丸事業

巣鴨信用金庫

学校法人池谷学園 冨士見幼稚園

一般社団法人モリス

 

 

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2015年11月11日 (水)

「地域の特性を活かしたワーク・ライフ・バランス推進セミナー」東京 開催される!佐藤博樹氏が地域の特性を活かした働き方改革を講演、静岡県島田市では重点実施日を設定し企業に年休取得を呼びかけている

 働きやすい環境づくりのためには、地域における特性に着目し、地域のイベントなどに合わせて休暇取得促進や所定外労働の削減を図るなど、地域が一体となって、働き方・休み方の見直しに向けて取り組むことも重要とされている。
 
 日本能率協会総合研究所では、本日(11月11日)、午後1時30分より東京における「地域の特性を活かしたワーク・ライフ・バランス推進セミナー」(平成27年度厚生労働省委託事業 地域の特性を活かした休暇取得促進等ワーク・ライフ・バランスの推進に係る情報提供事業)をAP東京八重洲通り(東京都中央区)にて開催した。
 
 

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 厚生労働省労働基準局労働条件政策課による開会のあいさつにつづいて、

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 中央大学ビジネススクール大学院 戦略経営研究科 教授の佐藤博樹氏が、「ワーク・ライフ・バランスと地域の特性を活かした働き方改革」をテーマに【基調講演】を行った。

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 佐藤氏は、講演の冒頭で

「朝、保育園に子どもを送りに行く男性はいるけれど、迎えに行く男性はほとんどいない。男性は会社に行ったら帰れない。会社が社員の生活を変えることは難しい。地域でコミットできることが大事、例えば、消防団など」の例をあげて、働く人々のワーク・ライフ・バランス実現のためには、働き方改革が特定の企業だけでなく、地域全体に拡大すること、働く人々が仕事以外の生活も大事にする生活改革――などが必要と説いた。

そして、

平日のゆとりの重要性、「適材」とする人材像の見直しが不可欠な理由、ダイバーシティ経営の当面の課題、ワーク・ライフ・バランスと女性活躍(機会均等)の関係、「時間節約」を前提とした仕事管理・働き方――などを解説した。

 

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【事例発表】では、
「静岡県 島田市・川根本町(かわねほんちょう)の『静岡県民の日を中心とした8月』に
合わせた休暇取得促進の取組事例」をテーマに
 
島田市 地域生活部 地域づくり課 課長 渡辺 武資 氏

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「静岡県 島田市・川根本町の静岡県民の日を中心とした8月に合わせた休暇取得促進の啓発活動とその成果等について」をテーマに
 
NPO法人 クロスメディアしまだ 理事長 大石 歩真 氏
 
 

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――が登壇した。
 静岡県島田市では、3年に1度の「島田大祭(帯まつり)」の前日の金曜日を休業にすることで4連休を創出する取組みなどを実施(平成22年、25年)。市内の小学校・中学校を休校として、市内の事業所に休暇取得促進を働きかけた。
 また、隣町の川根本町、静岡市と連携して、10月に4連休の創出のための取組みを行った(平成23年~25年度)。
 多くの事業所で何らかの協力が得られたが、仕事が忙しくて休めない、取引先が休みでないため休めない、業態として重点実施日を休みにすることは不可能――などの声があり、「学校を休みにすると子どもだけが家にいることになった」などの課題もみえてきた。

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 そこで、平成26年度からは、休暇取得促進重点実施日を「静岡県民の日である8月21日」に変更し、より広域的な施策(県全体への広がり)が実施されている。
 これらの取組みは、施策の実施だけではなく、実施後に事業所及び従業員、保護者への綿密なアンケート調査を行い、施策の効果の検証をすることによって、毎年度バージョンアップがなされている。フィードバックを怠らない姿勢が貫かれていることが感じられた。
 
 
 大石氏は、「地方の未来はワーク・ライフ・バランスにあるのでは。地方らしいワーク・ライフ・バランスが出来上がっていけば、日本全体が魅力的になるのでは」との旨述べていた。
 

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 締めくくりに行われた日本能率協会総合研究所による【全国の取組事例の紹介】では、福岡市、豊田市、京都府、福井県、三ツ星ベルト株式会社の取組みなどが紹介された。

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 今後、「地域の特性を活かしたワーク・ライフ・バランス推進セミナー」は、大阪(11月16日)、福岡(11月25日)、仙台(12月9日)に開催される。

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2015年9月 1日 (火)

地域資源で雇用を創出する「実践型地域雇用創造事業」で平成27年度の第2次採択地域として、5地域を決定

厚生労働省は、このほど、雇用機会の不足している地域が、それぞれの地域特性を活かし、創意工夫を凝らして雇用を生み出す取組を支援する「実践型地域雇用創造事業」の平成27年度第2次採択地域として、次の5地域を決定しました。
 
【採択地域】
 
1.栃木県市貝町
2.福井県大野市
3.山梨県上野原市
4.長野県塩尻市
5.京都府南山城村
 
地域において効果的に雇用を創出するためには、産業構造や地理的要因といった特性を踏まえて、対策を事業化することが必要です。
 
厚生労働省では地域独自のこのような取組を支援するため、地方公共団体の産業振興施策や各府省の地域再生関連施策などと連携して「実践型地域雇用創造事業」を、平成24年度※から実施しています。地域の各主体で構成する雇用創造協議会が提案した雇用対策事業の中から、雇用と経済の活性化につながると認められるものをコンテスト形式で選び、実施を協議会に委託します。
 
平成27年度の第2次募集は今年6月中旬から7月上旬にかけて行い、提案主体からのヒアリングを経て、外部の有識者からなる第三者委員会により採択しました(各採択地域野事業概要は別添参照)。各採択地域では、平成27年12月から事業を開始する予定です。
 
なお、平成28年度第1次募集は、来年1月下旬頃に開始する予定です。
 

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2015年8月11日 (火)

【東京労働局】「労働契約申込みみなし制度」の大規模な説明会を開催【8月10日】

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 昨日(8月10日)、東京都港区のメルパルクホールにて、東京労働局需給調整事業部が大規模な「労働契約申込みみなし制度」説明会を開催しました。

 
 

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 説明会は定員1300人の予定でしたが、10月1日から施行される同制度への関心は高いようで、会場はほぼ満席でした(2階席にも大勢の方が着席していました)。

 

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 参加者には、

行政解釈「労働契約申込みみなし制度について」(平成27年7月10日 職発0710第4号)

31ページに及ぶ「労働契約申込みみなし制度」のスライド資料(パワーポイントの出力版)

アンケート

――などが配布されました。

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 説明には、厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部需給調整事業課長の富田望氏が登壇し、

 行政が指導する労働者派遣法の他の制度とは異なる民事的な法規であること

 労働契約申込みみなし制度が適用されても、派遣元との契約は残るので、話し合いで解除していただくことなどになること

 労働条件には当事者間の労働契約のみならず、口頭の合意や就業規則等に定めることも含まれること

 承諾できるのは最新の申込みに限られないが、承諾できるのは1年間であること

――などを述べました。

 

 

 なお、

 「今回の説明会では、改正労働者派遣法案には触れないこと」

 「今日のお話はあくまでも行政解釈であって、最終的には個別の案件ごとに司法判断がなされること」

――についての話もありました。

 


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2015年8月 5日 (水)

第106回 労働政策審議会職業安定分科会 ~新しい雇用促進税制は今月半ばにも施行に

 本日(8月5日)、午前10時から開催された
「第106回 労働政策審議会職業安定分科会」
では、次の4つの議題についての検討が行われました。

① 一体的実施事業及びハローワーク特区の進捗状況等について

 
② ハローワークの求職情報の提供及び人材銀行の廃止について
 
③ 2014年度の評価及び2015年度の目標設定について
 
④ 地方における企業拠点の強化を促進する税制措置の創設について

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①については、

全国知事会では、「ハローワークの地方移管の早期実現を」などの提言を行っていること。

一体的実施事業についての利用者の評価が非常に高いこと。

地域の公労使で構成される地方労働審議会において、一体的実施事業の実績等を報告し、意見をもとめたところ、9割を超える審議会で評価する意見が出ていること。

実施自治体からの評価も高いが、アンケート結果⑤の「一体的実施施設でハローワークが実施する業務について、地方自治体業務として自ら実施することは可能か」という問に対して、全体(143自治体)で、88.1%が「困難」と回答していること。

――などの説明がありました。

 

②については、平成28年3月から開始予定の「休職情報提供サービス」について、

「民間職業紹介事業者等」の更新基準はどうなっているのか

「苦情の種類と利用制限」について、事後的な対応ばかりでなく、事前の対策を、なぜ利用規約違反などの履歴を出さないのか、なぜ公開しないのか

――などの様々な意見が寄せられました。

また、「人材銀行事業の廃止理由」については、民間人材ビジネスにまかすだけではなく、ハローワークが関与していかないと、撤退するようなイメージを持たれるのではないか危惧する意見がありました。

 
③については、2015年度の目標の案が示されました。
 
④については、改正地方再生法(今年6月19日成立)を受けて、地方における企業拠点の強化を促進する税制措置が創設されること、それに伴う雇用対策法施行規則の改正が8月中旬にも行われることなどが報告されました。

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