若年者雇用

2021年1月 7日 (木)

厚労省・第1回「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」を開催 IT化等による新しい事業モデル・サービスに対応した制度の在り方などを検討【令和3年1月6日】

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求人・求職サイトやアグリゲーター(おまとめサイト)、

人材紹介エージェントなどの多様化する人材サービスについて

「多様化、国際化、求職者保護」などをキーワードに

法的・制度的観点から専門的検討を行う

 

 厚生労働省は、令和3年1月6日、「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」(以下「研究会」)の初会合を開催した。

 研究会では、求人サイトなどのIT等を活用した人材サービスへの対応、人材紹介エージェントなどの有料職業紹介事業及び求人メディアなどの募集情報等提供事業などの適正・効果的運営のための制度などについて、「多様化、国際化、求職者保護」などをキーワードに法的・制度的観点から専門的検討を行う。今年4月までは関係者からのヒアリングを実施し、5月から論点整理に入る予定。

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研究会の初会合には、構成員として、

阿部正浩 中央大学経済学部教授

安藤至大 日本大学経済学部教授

大久保幸夫 リクルートワークス研究所 アドバイザー

鎌田耕一 東洋大学名誉教授

武田洋子 株式会社三菱総合研究所 政策・経済センター長

中田るみ子 三菱ケミカル株式会社 取締役常務執行役員

山川隆一 東京大学大学院法学政治学研究科教授

――の7名の学識経験者が出席した(五十音順・敬称略)。

  

 研究会では、新しい時代に対応した労働市場の整備と就労マッチングサービスの発展の観点から、多種多様となっている採用プロセスにおける人材サービスを明らかにした上で、我が国のこれからの雇用仲介制度の在り方を検討する必要があるため、労働市場における雇用仲介の在り方について、法的・制度的な観点から専門的な検討を行うこととしている。

 開催に当たって、田中誠二職業安定局長が「一人ひとりが自分のキャリアを大切にする意識が出てきた。企業もそれを意識しないと…。先生方には忌憚のない意見をいただきたい」を述べ、座長には鎌田耕一東洋大学名誉教授が選出された。

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 同省からは、まず、「労働市場における雇用仲介の現状」について、

ア)転職者の割合の高い産業ほど、広告を経由して入職する者が多い

イ)求人の年収帯を見ると、民間職業紹介事業者の取り扱うものが最も高い一方、ハローワークの取り扱う求人は年収の幅が狭く、おおむね220550万円の間となっている

ウ)民間職業紹介では、保健師・助産師・看護師を中心に専門的職業の求人が多い

エ)飲食関係・接客関係の求人は、コストの高い民間職業紹介よりもハローワークや求人メディアに多く見られる

オ)ハローワークを経由した就職件数が景気動向等を受け2012年度以降減少する一方で、民間職業紹介事業者を経由した就職件数は景気動向に関わらず増加している

カ)雇用仲介の中での単純な求人数では募集情報等提供事業者の規模が大きくなっている

キ)IT技術の進展により、アグリゲーター(おまとめサイト)や利用者DB、SNS(求人企業のダイレクト採用)など新しいサービスが登場している

――などがデータとともに示された。

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 その後には、全ての構成員が発言し、

 

国際的にみて日本の長期失業者の(割合が)高い

 

ITAIの進展によりアルゴリズムを主体としたマッチングが増加し、ブラックボックス化してしまうことをどう考えるか、どのように適正化していくか

 

求職者保護を第一に考えるべき

 

現在の状況は雇調金の影響がある

 

在職中に新しい仕事をみつけ雇用の継続を

 

仲介業はどこからお金をもらっているのか

 

他市場の仲介業を参考にする

 

求職者が仲介業の仕組みを理解していないケースが。事業の特性をみせていく(べき)

 

人材ビジネスは20年で激変した。プレイヤーが変化した。プラットフォーマー、SNS事業者などが

 

1998年に大改革を行った。ハローワークと民間の役割をわけるテーマだった

 

一言で言うと多様化。様々な雇用仲介が拡大している。区分が曖昧になっている。どう整理していくのか。法規制が全く違う。基本は企業と労働者だが仲介事業者の責任は決して少なくない

 

高齢者をどう考えるか

 

転職者が安心して働ける仕組みを

 

就職弱者に雇用機会を本当に提供できているか

 

将来を見据えてどう考えていくか?

① 労働市場の真の目的は何か?人手不足とAIに雇用が奪われるとの相反する意見があるが、問題はミスマッチにある。タスクの変化に対して、変わっていかないと雇用に行き着かない。コロナによりその傾向は加速する

② ではどうすればいいか?

FLAP(フラップ)が必要

F(ファインド)気づきを正して示す

L(ラーン)学び

A(アクト)行動する

P(パフォーマンス)活躍する

フラップを回していくには、マッチングのバラバラな情報をどう共通言語化していくか

 

新しいサービスが出てくることを阻害してはならないが、個人情報、人権に配慮を

 

自分はこの環境下で何のために働いているか?

今はオンライで簡単に面接できる

 

企業側の問題意識として、

①非常に求人には手間がかかる(属人的で時間がかかる)

②インターンシップはマッチングには重要。まずは体験!が増えてくるのでは(出向など)

③仲介事業者の料金が高い。使いにくい。着手金がある

④マーケットに出てくる人が限定されている。登録者しか出てこない。社内失業状態の人が出てくればいいのだが

 

法の目的、マイナス面の除去にプラス面の促進を理念に追加することを

 

市場がより機能するように、労働市場を高度化していくことが課題に

 

国際化への対応を入れていく必要が

 

他国の状況を把握できれば

 

ILOの条約も注目していく

 

求人誌には必ずしも雇用労働者に限らない求人が載っている。どう対応するかという視点も

 

日本は最も転職により賃金が上がらない国

転職すればするほど上のキャリアに上がれない

 

日本の転職者は最も海外に行っていない。ドメスティック

 

ちょっとマッチング機能が弱すぎないか?

どうやってその機能を高めていくか議論を

 

避けられるミスマッチと避けられないミスマッチがある

避けられるミスマッチを避けていない

情報提供を

どう避けられるミスマッチを削減していくか?

 

転職して満足している者も6割以上いる

 

求職者のニーズ、属性のデータを

30代、40代、新卒者のデータがあれば(事務局にお願いしたい)

 

――などの意見が出ていた。

 

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 そして、検討事項として、

①IT化等による新しい事業モデル・サービスに対応した制度の在り方

②有料職業紹介事業及び募集情報等提供事業等をより適正かつ効果的に運営するための制度の在り方

③働き方や職業キャリアの在り方が多様化する中で、需要サイドと供給サイド双方にとって機能的な労働市場を実現するための制度や官民連携の在り方

――の「主な論点(案)」が示されて、了承された。

 今後は、「求人・求職サイト」や「人材紹介エージェント」についての議論も集中して行われる見通し。

 

 検討会では、令和3年2月から4月に関係者((募集情報等提供事業者、職業紹介事業者、有識者等)からのヒアリングを実施し、5月からは、論点整理を行い具体的な議論が行われ、年内のそう遅くない時期にはとりまとめが行われるものとみられる。

 初会合の締めくくりに、鎌田座長は、「多様化、国際化、(個人情報の保護などの)求職者の保護などのキーワードが出てきた。利用者が安心して利用できる雇用仲介事業者(の在り方)を…」との旨を述べていた。

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2020年11月25日 (水)

『労働基準広報』2020年12月1日号の特集は「政府のテレワーク関係『令和3年度予算概算要求』」

労働基準広報』2020年12月1日号の特集は

政府のテレワーク関係『令和3年度予算概算要求』

地方のサテライトオフィス整備等支援し東京圏一極集中の是正図る交付金を創設

――を掲載!

 

 テレワークに関しては、政府全体でその普及促進に当たっている。内閣官房IT室が政府目標を設定して、総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省が連携して普及展開を図っているが、コロナ禍における感染拡大の防止の観点からも、政府の「骨太方針2020」や「成長戦略フォローアップ」(令和2年7月17日閣議決定)などに、その導入支援を強力に推進することなどが盛り込まれた。
 令和2年10月26日の所信表明演説の中で、菅総理がテレワークの普及促進に意欲的な姿勢をみせるなど、今後、政府のテレワーク関係施策は、その加速度を増していくものとみられる。令和3年度予算の概算要求額として、厚生労働省では、「良質な雇用型テレワークの導入・定着促進」に約31億円を、内閣府地方創生推進室は、「地方創生テレワーク交付金の創設」に150億円を計上した。
 ここでは、厚生労働省をはじめとする関係府省のテレワーク関連施策の令和3年度予算概算要求などをみていく。

 

ニュースは、

◆ 大阪医科薬科大学・メトロコマース事件最高裁判決/賞与・退職金不支給は不合理と認められない

◆ 日本郵便事件で最高裁判決/扶養手当や年末年始勤務手当などの格差は不合理

◆ 令和元年度新卒者内定取消し/79事業所で201人が内定取消うち102人が就職済

◆ 「もにす認定制度」で初の認定/「有限会社 利通」など優良中小事業主の3社を認定

――などを掲載!

 

 

 

北海学園大学法学部教授・弁護士 淺野高宏氏の

「転ばぬ先の労働法」

第55講のテーマは、

ウイズ・コロナ時代の労働法の論点《1》テレワーク②

企業がテレワークに適した雇用形態や業務を熟考し選択することが重要

テレワークでも労働時間は管理しなければならないが、労働時間管理を厳格に考えてしまうと、テレワークのメリットを全く活かしきれない事態にもなりかねない。指揮命令下の労働といっても、日常的な人事管理が要らない業種や職種がテレワークに適しているので、これからは、自社のどのような仕事がテレワークに向くかということを企業が熟考し選択していくことが問われているといえよう。

テレワークを導入するのであれば、使用者には、「多少サボるのは織り込み済みと割り切る覚悟」や「従業員を信頼して細かいことには目くじらを立てない度量の広さ」も必要だろう。

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2019年12月 3日 (火)

令和元年12月2日(月)認定NPO法人キャリア権推進ネットワークが「社会人の学び直し」をテーマに「第6回キャリア・コロッキアム」を開催

「越境」「越境学習者」「水平的学習」

「摩擦・迫害・風化」

「多様で緩やかな学びのコミュニティ」

などが【社会人の学び直し】キーワードに

 

グループワークでは

「どうしたら社会人がもっと学ぶようになるか?」

を参加者全員で検討

 

諏訪理事長からは、「この場は、まさに水平的学習の場」との指摘も

 

 

 令和元年12月2日(月)19002110頃まで

 認定NPO法人キャリア権推進ネットワークは、

講師に齊藤弘通 産業能率大学経営学部准教授を迎えて

「社会人の学び直し」をテーマに

「第6回キャリア・コロッキアム」を開催した。

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 齊藤氏は、基調報告の冒頭に「貧相なジョン・レノンなのでヒンレノン」などと述べ、会場を一気に沸かせていた。

 

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 そして、

○ 「リカレント教育」という言葉は、1969年5月に初めて使われ、その歴史は50年にもなるが、日本では、近年になって政府の提言などで使用されるようになってきたこと。

 

○ 日本では、関係省庁(厚生労働省、経済産業省、文部科学省)が、各々政策を行っていること。

 

○ 企業が、外部教育機関として、大学・大学院等の活用をしないこと。

 

○ 従業員が大学等で学習することに対して、企業は「特に評価はない」という状況。

 

○ 特に地方では学び直しが難しい。

 

――などを報告した。

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 日本における社会人の学び直しの現状については、詳細な国際比較データや各省庁・研究機関などの調査データなどを交えて、

 

○ 日本人は学び直しをあまりしていない。

 

○ 意識は高いが実践してない(掛け声だけで実際やっていない)。

 

○ 社会の学習・自己啓発の状況も悲惨な状況。

 

○ 学ばないことに特に理由はないという状況。

 

○ 労働時間が削減されても、自己学習を始める人の割合が増えるわけではない。

 

○ 自主的な学びの行動をしているのは、専門職(社会福祉専門職、医療技術者、ソフトウェア・インターネット関連技術者等)。

 

○ 当初得た技術は陳腐化していく。新たな知識を身につける必要がある。

 

○ 『忙しいからやらない』は言い訳

 

――などの特徴や傾向があることを述べていた。

 

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 「Society5.0 イノベーション(革新、新機軸、新結合)が求められる社会におけるこれからの学びのあり方」については、「越境」や「水平学習」などをキーワードに解説。

 

 

 「イノベーション」のためには、既存の前提への疑問の投げかけと問題の再構築が必要。そのためには、異質な他者との出会いや協働(=越境)による内省や学習が必要。異質な他者との協働の過程では、自らの前提・価値観との矛盾やコンフリクトも発生するため、アンラーニング(学習棄却)や「塩抜き」が必要となる(塩漬け人材ではダメ)。

 

 企業が得意な「垂直的学習」(熟達による学び)に対して、「水平的学習」(越境による学び)では、境界を超えることで新しい学びが生じる可能性がある。自分が当たり前だと思っていたことが実はそうではない可能性に気付くことで、「水平的学習」が始まる。「水平的学習」がイノベーションを起こす。

 

 越境による学びには、「組織コミットメントの向上」(社外の人々との接触を通じて、自組織の悪いところが見えてくる一方で、自組織の良いところも発見できる、という不思議な効果も。

 

――などと「越境」、「水平的学習」の意味や効果を説明。

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 その後、(多くの人がなんとなく感じていたが、うまく説明できなかったかもしれない)、同日の核心(の1つ)、「越境による学びをめぐる問題 ―摩擦・迫害・風化―」に話が進むと、「おお!」っと前傾姿勢になる参加者も。

 

 

 齊藤氏は、

 

 「越境先での学び」を本業に生かそうとした際に、既存組織(自身が勤務する職場や会社など)との間で、「摩擦」(例えば「お前なにかぶれてんだよ!」と言われる)が発生し(逆カルチャーショック問題)、「越境学習者」は迫害にあう(そして、ある者は坂本龍馬のように「脱藩」(離職)する)。

 

 そのうち、「越境学習者」の越境先での学びの高揚感は薄れ、(美しい過去の思い出として)風化していく。

 

 そのため、「越境学習者」には、そうした迫害を乗り越え、越境先での学びを翻訳し、既存組織に理解させる努力が求められる。

 

――など卓越した越境者になるために、求められる(精神的な)強さなどにも言及した。

 

 さらに、(JILPTの調査から)大学・大学院での学習を職場で秘匿するケースや越境的学習が「迫害」にあうことが示唆されること――などを指摘し、

 

  •  越境学習者(組織にとっては疎ましい存在)が、組織の中で、非正統的な学習活動を継続できるのか?
  •  越境して学んだことを組織に持ち込もうとしたら、迫害されている同僚を観て、自分も「越境」しようと思うのか?

 

――などの問題を提起した。

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 続いて(同日の核心の2つ目)「社会人の学び直しを推進する上での課題」については、

 

 「自助・共助・公助」を上手く組み合わせることが大切であり、

 

 公助(国や公的機関)に関わる部分は、基盤が脆弱であることを再度指摘。

 

 共助(企業)に関わる部分については、「本業以外の活動に対する上司・職場のネガティブな認識と集団圧力が背後にある?」、「ミレニアル世代(19811993生まれ)の旺盛な学び意欲、学び行動を阻害しないマネジメントが必要では?」などと指摘した。

 

 共助(地域社会)に関わる部分については、大学・大学院はハードルが高いので、多様で緩やかな学びのコミュニティが社会に形成されることが望ましいと考えられ、その1つのケースとして、「#シブヤ大学」「#大ナゴヤ大学」「#福岡テンジン大学」(授業は参加者が自分たちでつくるなどの取組み)などの「地域密着型生涯学習大学」の取組みを紹介し、入りやすいコミュニティは、ボランティアスタッフの学び直しなどにつながり、「その後の学びに有効では?」と指摘していた。

 

 

 自助(個人、自分自身)に関わる部分については、

 

①「継続的に学習すべし」(「すぐに役立つものは、すぐに役立たなくなる」リスクが高い社会 など)

 

②「リスク分散すべし」(シングルスキル→デュアルスキル、シングルキャリア→パラレルキャリア など)

 

③「社会関係資本を構築すべし」(「旧友は突然現れない」「本業人脈からは仕事は来ない」など)

 

――と具体的な例などを交えた3箇条を示した。

 

 

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 そして、基調報告の締めくくりには、「社会人の学び直しを促進するために必要だと考えていること」として、

 

★ 社会人が気楽に参加できる緩やかな・裾野の広い学習コミュニティを積極的に立ち上げ、学び直し人口の裾野を広げること(学びのきっかけづくり)

 

★ 「社会人の学び直し」を社会人の枠で完結させるのではなく、例えば、現役の学生と協働するなど、社会人の枠を超えたアプローチを模索すること

 

★ 役職者(上長)の積極的な学び直しと、組織内での情報発信・情報共有(学び直しを促す組織文化の醸成)を促すこと

 

――の3つをあげていた。

 

 

 参加者からは、「キャリアコンサルタントに期待することは?」との質問が出ていた。

 

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 2010頃には、諏訪康雄理事長が「どうしたら社会人がもっと学ぶようになるか?」という課題を提示。

 参加者各自が3分のタイムリミットで、「Q1 What?(何が問題か?)」「Q2 Why?(なぜか?)」「Q3 How?(どうするべきか?)」の「2WH」を配布された回答用紙に記入し、その後、5つの班別のグループワークがスタートした。

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 302050からは、ジャンケンを勝ち抜いた代表者がグループの成果を発表した。

 

 参加者からは、

① 留学のすすめ。リカレント教育に補助金。評価制度の見直し。

② 皆が行う必要があるのか。上の人がどんどん学んで欲しい。すぐ目の前の仕事に役立つようなプログラムによって評価されることに。人生を楽しむために学ぶことを忘れてはいけない。

③ ミレニアム世代の考え方を取り入れる。

④ アウトプットする場を。離職することは悪いことですか?

⑤ 個人がどうしたいのか考えなければならない。生きること、学ぶことをもう1回考える。学ぶきっかけが増えればいい。

 

――などの様々な意見が出ていた。

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 同日の締めくくりに、齊藤氏は、社会人の学び直しについて、

誰がターゲットなのか?

何を学べばよいか分からない。

スペックがよくわかっていない。

大学院の勉強は、すぐに役立たないが…。

上が学び直すことが大切。

――などについて述べていた。

 

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 グループワークと検討結果の発表もとても盛り上がり、気づけば午後9時をとうにすぎていたため、諏訪理事長の総括は理事長自らの判断でオミットされた(会場からは「ききたかったのに~」との残念がる声も)。

 終了後には、齊藤氏から、2種類の追加資料が提供された。

 齊藤氏の前には、午後9時半近くまで、名刺交換や質問をしたい参加者の列ができていた。

 

 次回(第7回)は、ジェロントロジー(高齢学)をテーマに、令和2年2月以降の開催が予定されている。

 

【主催】

認定NPO法人キャリア権推進ネットワーク

http://www.career-ken.org/



【会場】

株式会社ライフワークス

https://www.lifeworks.co.jp/

セミナールーム

東京都港区虎ノ門3丁目4-7 虎ノ門36森ビル10



【事務局担当】

株式会社ウイル

https://www.officewill.co.jp/

 

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2019年11月 1日 (金)

令和元年10月31日(木)「第2回 今後の人材開発政策の在り方に関する研究会」開催される(厚生労働省)

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受講者数は減少傾向にある

 

ハロートレーニングの約75%は民間教育訓練機関により実施されている

 

IT分野の講座は応募倍率が高いが就職率は低め

介護分野の講座は応募倍率が1倍を下回るケースが多いが就職率は高い

埼玉県では、介護分野とIT分野の受講者数割合が逆転

 

「第4次産業革命に対応した職業訓練のあり方に係る調査研究」

 

――などが報告される

 

 

「第2回 今後の人材開発政策の在り方に関する研究会資料」

 

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 令和元年1031日(木)9:5812:00

 中央労働委員会講堂(東京都港区)にて、

「第2回 今後の人材開発政策の在り方に関する研究会」が開催された。

 

 同日の議題は、

① 公的職業訓練について

② 高齢・障害・求職者雇用支援機構における第4次産業革命に対応した職業訓練について

 

 

 の冒頭では、 JILPTの関家委員が、《資料2》の「2019年度に厚生労働省が実施する公共職業訓練政策の体系と政策参加者数・予算構成」を解説した。

 委員からは、教育訓練給付の全国民に対する活用の度合いは? などの質問が出ていた。

 

 《資料3》の「公的職業訓練について」に関しては、

事務局から、

「公的職業訓練」全体としては、受講者数は減少傾向にあるが、在職者訓練は増加傾向にあること

ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)の約75%は民間教育訓練機関により実施されていること

――などの説明があった。

 

 委員からは、

「公的職業訓練」と「公共職業訓練」、「民間委託職業訓練」の意味、違いについての質問などがあった。

 

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 の「関係者からのヒアリング」では、

 

吉野繁雄 埼玉県産業労働部産業人材育成課副課長

 

増田吉則 静岡県経済産業部職業能力開発課長

 

――が登壇し、埼玉県と静岡県の取組みを報告した。

 

 

 埼玉県の吉野副課長からは、

 

 施設内訓練【一般求職者】の課題として、

「金属系、機械系科目 → 求人は多いが応募者が少ないこと」

「応募者が年々減少しており、指導が困難な訓練生の入校が増えていること」

 

 施設内訓練【在職者】の課題として、

「介護系の講座は受講者が少ないこと(メニュー型の応募倍率(平成30年度):全体0.84倍、介護系0.58倍)」

12時間未満で実施できるカリキュラムへの要望に対応できないこと」

 

 委託訓練【一般求職者】の課題として、

「<IT分野>の受講者数は横ばい、割合は増加し、分野別で最高(33%→42%)であるが、就職率は低め(70%前後)であること」

「<介護分野>の受講者数は、5年間で1,000人減。全体の受講者数が減少する中で、割合も減少(36%→25%)。就職率は高い(84.1%:平成30年度)。民間教育訓練機関の撤退があること」

 

――などが説明された。

 

 

 静岡県の増田課長からは、主に

「静岡県立職業能力開発短期大学校の設置について」

「静岡県の在職者訓練の状況について」

――が報告された。

 

 

 

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 の「関係者からのヒアリング」では、

原 裕之 高度ポリテクセンター所長

原 圭吾 職業能力開発総合大学校教授

――が登壇した。

 

 原 裕之 高度ポリテクセンター所長は、主に

「高度ポリテクセンターの在職者訓練の取組み」について報告し、

 

 原 圭吾 職業能力開発総合大学校教授は、

「第4次産業革命に対応した職業訓練のあり方研究会」の概要などを報告した。

 

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 同日のヒアリングについて、委員からは、

 

(埼玉県において)介護の民間教育訓練機関が撤退しているのは受講者が減っているからか?

 

(埼玉県と静岡県の)職業訓練の提供者数(実施側、講師数)は? 講師は常勤か? 非常勤が増加する傾向はあるか?

 

(埼玉県と静岡県において)

産業構造変化に伴う訓練の転換は?

レディ・メイドの職業訓練のあり方を変えていくことの課題は?

訓練のツールも変わってきているか?

 

在職者訓練に両県(埼玉県と静岡県)とも力を入れている。

在職者訓練は労使の評価が高い。波及効果がある。官民連携の核となる。

 

(静岡県の)信用金庫との人材育成連携では、どのようなことを行っているのか?

 

《原圭吾教授の報告について》

全般に第4次産業革命が強調されていたかと思う。

自分の仕事を失なわないための職業訓練が重要な課題である。

 

(第4次産業革命に伴う技術要素等)これからは様々な要素の統合が大切であるが、
カリキュラムに実際落としていくと「要素」、「要素」とブツ切りになる懸念がある。
「統合」をどう教えていくか?

 

(最終ページの「今後の取組みについて」)

この取組をぜひ加速していただきたい。

ボトルネックになるものは?

 

――など多数の質問や意見が出ていた。

 

次回は、11月下旬に開催される予定。

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2019年10月17日 (木)

令和元年10月16日(水)「第15回 過労死等防止対策推進協議会」開催される(厚生労働省)

「過労死等防止対策白書」及び「令和2年度概要要求」が報告される

各省の「過労死等の防止対策の実施状況」などに多数の質問や意見が

(令和元年1016日(水)14591655

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 「過労死等防止対策推進協議会」(会長・中窪裕也一橋大学大学院法学研究科教授)は、過労死等防止対策推進法に基づき厚生労働省に設置された協議会(第1回は平成261217日に開催)。

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 令和元年1016日に5ヵ月ぶりに開催された第15回の協議会では、まず、厚生労働省から「令和元年版 過労死等防止対策白書」(令和元年10月1日閣議決定)及び「過労死等防止対策の推進(令和2年度概要要求の概要)」の説明があり、その後、厚生労働省、人事院、内閣人事局、総務省、文部科学省から、「令和元年度の過労死等の防止対策の実施状況」の説明があった。

 防止対策の実施状況について、主に民間企業の過労死等防止対策に取り組んでいる厚生労働省からは、「11月の過労死等防止啓発月間における取組事項(過重労働解消キャンペーン、令和元年1027日に実施する無料の「過重労働解消相談ダイヤル」(0120794(なくしましょう)713(長い残業)など)、「労働基準監督行政における長時間労働削減対策の取組状況」、「メンタルヘルス対策の実施状況」──などの説明が行われた。

 

 委員からは、

「若い世代は業務量をコントロールすることが困難」

「若い人達へのメンタルヘルス教育を」

「若い人達のメンタルヘルスを守っていただきたい」

「勤務間インターバルを導入していない業界はどこが多いのか」

「勤務間インターバルの助成金について教えていただきたい」

「勤務間インターバルの努力義務を前に進める政策提言を」

「勤務間インターバル制度の助成金の申請に傾向はあるか」

「長時間労働削減と勤務間インターバル(の導入)は1つのセット」

「勤務間インターバル制度を導入しない理由に「発動しないから(必要性を感じないため)」とあるが、制度を導入しておいて、(超過勤務が)発生したら発動すれば良いのでは」

「マネジメント研修も良いと思うが、職員を含めた意識改革をしていかないと」

「『過重労働解消相談ダイヤル』の周知方法は」

「教師の持ち帰り残業は在校等時間に含まれていない」

「白書はゼネコン系の建設業だと思うが、通信系の建設業もある。時間枠、プレッシャーがある」

「各取組みに対する効果の把握方法は」

「(白書の建設業)発注者側の皆様にも周知を」

「どんな仕事にも働く人がいる」

「(過労死遺児交流会)自分と同じ(境遇の)人とあうだけでも安心する」

「悪いことをしていないのに命を失ったと感じている子どもたち(過労死遺児)。働くことは怖いことではない、働くことは楽しいこと、夢と希望を」

「国の教育はどのようなものか」

「命を削ってまでの国会対応は必要か」

「公務員と国会待機の関係が触れられていない。ぜひ国会待機について議論を」

「国会対応についてトータルの見直しが必要では」

「(学校では)部活等の負担が大きく、公務災害を発生している事例が多い」

「(教師が)仕事を持ち帰った例が20.3%あった」

「在校等時間だけではなく…」

「民間企業では監督署の指導があるが、学校は不夜城と呼ばれる…」

「高校に着目するときは、平均値ではなく1校1校みてほしい」

「採用活動におけるハラスメント、内定後の研修等におけるハラスメントが問題になっている。厚生労働省では、どこが相談窓口になるのか」

――などの様々な意見や質問が出ていた。

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 次回は、来年4月以降に開催され、令和元年度の取組みの総括などが報告される見通し。

 

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2019年1月 9日 (水)

【2019年 年頭所感】 厚生労働省人材開発統括官  吉本明子

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年頭所感

厚生労働省人材開発統括官  吉本 明子

 

 

 謹んで新春の御挨拶を申し上げます。

平成三十一年の年頭に当たり、日頃からの人材開発行政への多大なる御理解と御協力に御礼を申し上げますとともに、所信の一端を述べさせていただきます。

 

少子高齢化による労働供給制約と第四次産業革命による技術革新に対応しつつ、働き方改革に向けた取組を強力に推進していくためには、働く方一人ひとりの生涯を通じた能力開発を支援し、生産性の向上を図っていくことが不可欠です。そのためには、幾つになっても、誰にでも学び直しと新しいチャレンジの機会を確保する、リカレント教育を抜本的に拡充することが鍵となります。

このような中、平成二十九年九月に総理のもと、「人生100年時代構想会議」が立ち上げられ、リカレント教育が主要なテーマとして取り上げられました。その議論の成果は、昨年六月に取りまとめられた「人づくり革命 基本構想」や「経済財政運営と改革の基本方針2018」(いわゆる「骨太の方針」)の中で、教育訓練給付の拡充などの施策として反映されています。

本年は、「人づくり革命 基本構想」等に掲げられた施策を実現させ、働く方々をとりまく社会・経済情勢の変化に応える人材開発政策を推進してまいります。

 

まず、地域、産業等のニーズに応じた多様な訓練機会を提供するため、都道府県労働局、都道府県、(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構、民間教育訓練機関の連携をさらに強化し、効果的に公的職業訓練を実施してまいります。

特に、人手不足が顕著な中小企業等に対し、職業訓練を通じた生産性向上のための支援を引き続き実施してまいります。

また、障害者職業能力開発校等における職業訓練の着実な実施を通じて障害者の職業能力の向上にも取り組んでまいります。

公的職業訓練については、より多くの方々にその存在、機能をご理解いただき、ご活用いただけるよう、愛称(ハロートレーニング)・キャッチフレーズやロゴマークも活用して積極的な広報に努めており、さらに、昨年九月にはハロートレーニングをはじめとした人材開発施策全体の認知度及び関心度向上のための広報活動に協力する「ハロートレーニングアンバサダー」としてAKB48チーム8を任命し、人材開発施策のさらなる活用促進を図ることとしています。また、民間教育訓練機関の職業訓練サービスの質の向上を図るため、引き続き職業訓練サービスガイドラインの普及に努め、「公的職業訓練に関する職業訓練サービスガイドライン適合事業所認定」の普及・活用促進を図ってまいります。

 

次に、若者の安定した雇用を確保する視点から、「学卒者全員正社員就職」実現に向け、大学等との連携強化による支援対象者の確実な把握・新卒応援ハローワークへの誘導、特別支援チームの活用等による就職実現までの一貫した支援の強化を図ってまいります。

また、若年無業者等への支援について、「地域若者サポートステーション」を拠点に、地方公共団体と協働した専門的な相談等の支援の充実を図るとともに、就職氷河期世代等の無業者を対象に、就職支援と福祉支援をワンストップ型で提供するモデル事業に着手してまいります。

 

併せて、労働者個人の主体的なキャリア形成、社会人の「学び直し」を推進するため、一般教育訓練給付のうち、キャリアアップ効果の高い講座について、給付率引き上げの対象とすることを検討するなど、支援の拡充を図っていきます。

そして、労働者が企業内外で定期的にキャリアコンサルティングを受ける仕組みの普及などにより、中高年齢期をも展望に入れたキャリアコンサルティングを推進し、さらに、生涯を通じたキャリア・プランニング及び職業能力証明のツールであるジョブ・カードについて、様式や活用方法の改善等により更なる活用促進を図ってまいります。

 

企業内における人材育成への支援については、引き続き効果的に推進するとともに、雇用する労働者の職業能力の向上や企業の労働生産性の向上に資するよう、人材開発支援助成金の制度の一つとして、事業主が長期の教育訓練休暇制度を導入し、一定期間以上の休暇取得の実績が生じた場合に助成する制度を新たに創設するなど、助成対象の拡充を図ってまいります。

 

職業能力評価制度については、技能検定、資格制度、業界団体等による検定制度などの企業横断的なものさしとなる資格制度等による技術・技能の評価の賃金への反映状況について調査し、技能レベルの見える化を図るとともに、職業能力評価の促進を図ってまいります。

また、ものづくり分野など地域における人材の育成を支援するため、若者が技能検定を受検しやすい環境の整備に取り組んでまいります。

さらに、昨年十月、二〇二三年の技能五輪国際大会の日本・愛知県での開催に向けて、招致に立候補を行いました。今後、招致活動に全力で取り組んでいくとともに、併せて国内の技能振興や技能尊重機運の醸成等を推進してまいります

 

人材開発分野における国際協力として、開発途上国等への技能移転を目的とする技能実習制度については、平成二十九年十一月に施行された技能実習法において、管理監督体制の強化による制度の適正な運用確保と技能実習生の保護に取り組んでいくほか、ASEANの開発途上国を中心に日本の技能検定や職業訓練の移転の協力に取り組んでまいります

 

これらの取組を含め人材開発行政に対する皆様の御理解と御協力をお願い申し上げるとともに、皆様の御多幸を祈念いたしまして、私の新年のご挨拶といたします。

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2017年3月 8日 (水)

職業安定分科会の懇談会にて「ハローワークの求人情報のオンライン提供」のスケジュール示される

より使いやすいようにシステムの改善の検討は

平成31年度のシステム更改に合わせて実施予定


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厚生労働省は日、労働政策審議会職業安定分科会の懇談会を開催した。

その中で「ハローワークの求人情報のオンライン提供に関する検討会」について取りまとめられた報告書に関する報告がなされた。本検討会は、求人オンライン提供に関する地方自治体向けの情報の範囲等の在り方について、昨年10月から3回にわたり議論を行ってきたもの。

具体的には、企業の求める人物像やより詳細な労働条件等については、事業主の了解を前提にハローワークで把握し、効果的・効率的なマッチングを進める観点から、オンライン提供に含めるとしている。

また、追加情報を①求人受理時等に把握した追加的情報、②事業主が広く外部公開を希望しない情報――のつに区分してオンライン提供する。

①については、職業紹介等に活用され、②については、求職者との個別の職業相談等のみに活用される。なお、職業紹介を民間委託する場合には、②の取り扱い方法を遵守させるとしている。

 

さらに、①地方自治体への提供割合を向上させるため、現状は事業主が「地方自治体等及び民間職業紹介事業者」「地方自治体等のみ」「民間職業紹介事業者のみ」「どちらにも提供しない」の4つから提供先を選択する仕組みとなっているものを、提供を希望しない団体を選択(ネガティブチェック)する仕組みへの変更を検討、②採用決定者の属性等の活用実態の把握、③より使いやすいようにシステムの改善の検討――を行うとしている。なお、①と②については可能な限り速やかに実施し、③については平成31年度のシステム更改に合わせて実施する予定。

委員からは「虚偽の求人情報が提供される等のトラブル発生時に、地方自治体とハローワークがどのように解決するのか検討し、求職者が不利益を被らないようにして欲しい」等の意見が出された。

 

今回は、委員の出席者数が開催要件を満たさなかったため、懇談会として開催された。そのため、3月14日までに追加の意見などを募集し、「ユースエール認定」制度の改正に関する省令案要綱なども含めて、正式な議決については後日、持ち回りの分科会により行われる予定だ。


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2017年1月18日 (水)

【平成29年 年頭所感】 塩崎恭久厚生労働大臣

年頭所感

 

(はじめに)

平成二十九年の新春を迎え、心よりお慶び申し上げます。本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。

厚生労働大臣に就任してから約二年四ヶ月が経過しました。その間、国民の皆様の安全・安心の確保に万全を期すべく努力してまいりました。引き続き、私自身が先頭に立って、様々な課題に全力で立ち向かう決意を新たにしています。

 

(一億総活躍)

昨年六月、「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定されました。まずは五十年後も人口一億人を維持し、その一人ひとりの人生を豊かにしていくことを目指し、男性も女性も、高齢者も若者も、障害者や難病のある方も、一度失敗を経験した方も、あらゆる方がそれぞれ活躍できる包摂的な社会の実現に取り組みます。そして、回り始めた経済の好循環を更に加速化させ、経済成長の成果を子育てや介護などの社会保障分野に分配し、更に成長につなげる「成長と分配の好循環」を構築していきます。

 

(働き方改革)

働き方改革は、一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジであり、日本の企業や暮らし方の文化を変えるものです。「働き方改革実行計画」の年度内の取りまとめに向けて、働き方改革担当大臣ともしっかり連携して確実に取り組みます。

長時間労働の是正については、私を本部長とする「長時間労働削減推進本部」において、平成二十八年四月から、監督指導の対象を従来の月一〇〇時間超から月八〇時間超の残業を把握した全ての事業場に拡大するなど、法規制の執行強化に取り組んでいます。今後、働き方改革実行計画において、実効性のある対策が取りまとめられるよう、検討を進めていきます。

 公正な評価に基づく「同一労働同一賃金」の実現は、非正規雇用の方々の処遇改善による女性、若者、高齢者等の能力の発揮につながるとともに、働く個々人の納得性を高めることになり、一人ひとりが輝く社会とするために重要です。このため、どのような待遇差が合理的であるか又は不合理であるかを事例等で示す昨年末のガイドライン案に引き続き、今後は、必要な法改正に向け、躊躇することなく準備を進めていきます。

 企業の生産性向上の実現に向けて、生産性要件の設定や金融機関との連携などの労働関係助成金の抜本改革や、人材育成の充実、成長産業への転職や復職の支援を進めていきます。

 雇用保険制度については、昨年八月に閣議決定された「経済対策」のほか、働き方改革の観点からも人材育成の充実が重要であること等を踏まえ、制度全般の見直しについて議論を行ってきました。職業紹介事業の機能強化や求人情報等の適正化と併せ、必要な制度改正に取り組みます。

生涯現役社会の実現に向けた環境整備のため、今年度中に策定する継続雇用延長・定年引上げのためのマニュアルの普及や、六十五歳以上への定年引上げ等を行う事業主に対する支援を進めていきます。また、ハローワークの高齢者専門窓口の増設などにより、働きたいと願う高齢者の希望を叶えるための支援を一層進めていきます。

さらに、本年一月から施行された改正育児・介護休業法、改正男女雇用機会均等法の周知徹底に取り組むとともに、保育所に入れない場合の育児休業期間の再度の延長や、男性の育児休業取得促進について検討を進めていくほか、女性の活躍を一層推進していきます。

 

(持続可能な社会保障制度の確立)

今後も高齢化が進展していく中で、社会保障制度を持続可能なものとして次世代に引き渡していく「未来への責任」を果たすべく、安定財源を確保して、制度の充実・安定化を図るとともに、重点化・効率化に取り組みます。

平成二十九年四月に予定していた消費税率の十%への引上げは、平成三十一年十月まで延期されることとなりました。そのため、消費税財源を活用して行う社会保障の充実については、その全てを予定どおりに行うことは困難ですが、待機児童ゼロや介護離職ゼロを目指した保育・介護の受け皿整備は、着実に進めます。また、先般の臨時国会において、年金の受給資格期間の十年への短縮を行う法案が成立しましたが、その他の施策についても、優先順位をつけながら、実施していきます。

さらに、経済財政諮問会議において策定された「経済・財政再生計画改革工程表」を踏まえ、引き続き、医療・介護提供体制の適正化や疾病予防・健康づくり、負担能力に応じた公平な負担や給付の適正化等に取り組みます。

 

(医療)

本年は、地域医療構想の実現に向けた取り組みを具体的に始める年です。構想の策定過程で抽出した課題に立ち戻り、地域の医療提供体制をどうしていくのか、地域医療構想調整会議において、関係者の間で協議を行うことが期待されます。厚生労働省としても、地域医療介護総合確保基金により支援していきます。また、本年は、都道府県において、平成三十年度から始まる医療計画を策定する年です。今回の医療計画では、地域医療構想を取り込み、医療提供体制のビジョンを示すものとなります。さらに、新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方のビジョンを策定し、医師・看護職員等の需給推計や、医師の偏在対策、看護職員の養成・確保等について、検討を進めていきます。

平成三十年度に予定されている診療報酬と介護報酬の同時改定に向け、地域包括ケアシステムの構築やAI・IoT、ロボット等の革新的技術について、十分なエビデンスの下に活用を推進すること等の検討を進めていきます。また、国民皆保険の持続性とイノベーションの推進の両立を図り、より一層の国民負担の軽減と医療の質の向上の実現を目指して、医薬品の市場規模拡大による影響や競合品・後発品の収載による影響を機動的に薬価に反映させるとともに、新たなイノベーション評価の仕組みを導入するなど薬価制度の抜本改革に取り組みます。あわせて、平成三十年度に迫った国保の財政運営の都道府県単位化に向けた準備に万全を期していきます。

予防・健康づくりの推進や医療の質の向上により、医療保険制度を持続可能なものとするためには、保健医療のパラダイムシフトを実現し、ICTをフル活用する次世代型の保健医療システムを構築することが重要です。二〇二〇年度からの本格稼働を目指し、その構築に取り組みます。

まずは、膨大な健康、医療、介護データの眠る審査支払機関を今までの「業務集団」から「頭脳集団」に改革し、健診、医療、介護情報を統合し、民間も含めた第三者提供を可能とする総合的な保健医療データプラットフォームの構築に取り組みます。また、それらのビッグデータを活用し、効率的なデータヘルスを推進するとともに、介護保険総合データベースの抜本的改革に向けた調査・研究を行い、重度化防止、自立支援に資する「科学的に裏付けられた介護」の実現に取り組みます。それらの取組によって、保険者の主体的な保険運営を促進し、保険者機能を強化していきます。

さらに、ICTを活用し、医療・介護データの地域及び全国における共有などの取組を進め、個人の症状、体質に応じた迅速かつ正確な治療などの実現に取り組みます。

 

(国際保健)

 国際保健分野については、昨年、様々な国際会議の場で日本のリーダーシップとプレゼンスを発揮してきました。特に、五月のG7伊勢志摩サミットでは重要課題の一つとして「保健」を取り上げ、これに続く九月のG7神戸保健大臣会合では、公衆衛生危機への対応と備えのためのグローバル・ヘルス・アーキテクチャーの強化、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進、薬剤耐性の対応強化の三点について、各国との議論を主導し、具体的な行動を「神戸コミュニケ」として採択しました。また、八月にケニアで開催された第六回アフリカ開発会議や九月の国連総会でも、保健が大きく取り上げられました。私は、厚生労働大臣として初めて、これらの会議に出席し、我が国の経験を踏まえ、積極的に議論に参画しました。本年も、G7、G20、WHO、OECDなどの場で、国際社会の議論を主導し、国際保健分野の課題に対する取組をさらに推進するとともに、それを支えるための国内の人材育成等にも取り組みます。  

薬剤耐性(AMR)は全世界的に共通課題として認識されています。昨年四月に我が国のAMR対策アクションプランを策定し、今後五年間で実施すべき事項をまとめました。本プランにおいては、抗菌薬の総使用量を五年間で三分の二に減少させることを目標に掲げています。その達成に向けて、医療、獣医療、畜水産等の分野が一体となって行動するというワンヘルスの観点から、国民への普及啓発による適切な服薬の推進や、医療機関における抗菌薬適正使用の推進などの取組を、関係省庁と連携して進めていきます。

 

(がん対策)

昨年、難治性がんや希少がんの研究推進、がん患者の就労支援などを内容とするがん対策基本法の改正がされました。この改正を踏まえ、社会全体ががんに対して理解をさらに深めるよう、取組を進めていきます。

また、がん克服のための構想を今夏を目途に策定します。この構想に基づき、国境の壁を越え、官民や研究者が一体となって、人工知能の開発と活用を進め、ゲノム情報等に基づき患者にとって効果が高く副作用の少ないがん治療の実現を図るとともに、臨床データや研究データの標準化や共有化を進めるための基盤整備を行うことにより、免疫療法等の新たな治療法の開発を推進していきます。

 

(受動喫煙防止対策)

 受動喫煙防止対策の強化については、健康増進の観点に加え、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックや、その前年に開催されるラグビーワールドカップを契機に、従来の努力義務よりも実効性の高い制度とし、スモークフリー社会に向けた歴史的な一歩を踏み出せるよう、具体的な制度設計を進めていきます。

 

(安全な医薬品等の提供、食品安全・生活衛生)

今般の化血研における事案を契機として明らかになった、ワクチンと血液製剤の安定的な供給に関する課題に対処するため、これらの産業の在り方や、法令遵守を徹底するための企業ガバナンスの強化等を検討していきます。

医薬品等に関しては、先駆け審査指定制度の運用等により革新的な製品の迅速な提供を推進していきます。また、大規模な医療情報の収集・解析に医療情報データベースシステム(MID―NET)などのICTを活用し、医薬品等の安全性を高めるための検討を進めていきます。

水道施設の計画的更新や耐震化、広域連携の推進等、水道事業の基盤強化に向けた制度改正に取り組むとともに、生活衛生関係営業の振興やいわゆる「民泊サービス」の制度化に併せた旅館業の規制緩和を進めていきます。また、輸入食品に対する監視体制の強化等、引き続き食品の安全性確保等に取り組みます。

 

(子育て支援、児童虐待の防止)

 安全、安心に妊娠、出産、子育てができるよう、総合的子育て支援を推進していきます。待機児童の解消に向け、質の確保を図りつつ保育の受け皿を更に整備するとともに、保育人材を確保するため、技能・経験に応じた処遇改善や離職防止、再就職支援などに総合的に取り組みます。また、妊娠期から子育て期まで切れ目なく支援する「子育て世代包括支援センター」の全国展開、不妊治療への支援なども進めます。さらに、ひとり親家庭を支援し、子どもの貧困に対応していきます。

 全ての子どもには、適切な養育を受け、健全に育つ権利があります。昨年抜本的な改正を行った児童福祉法の着実な施行に取り組むとともに、平成二十三年の「社会的養護の課題と将来像」の全面的な見直しを進めていきます。児童虐待防止対策については、昨年四月から厚生労働省が総合調整を担うこととなったことを踏まえ、関係府省庁と連携して、発生予防から自立支援まで一連の対策に取り組むほか、司法関与の在り方などについても検討を進めていきます。

 

(介護)

介護については、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく包括的に確保される地域包括ケアシステムを深化・推進していくとともに、介護保険制度の持続可能性の確保を図るため、保険者によるデータに基づく課題分析と対応の制度化、認知症施策の推進、給付内容や利用者負担の見直しなど介護保険制度の見直しを進めていきます。

 また、介護人材の確保に向けて、技能・経験に応じた処遇の改善に取り組むとともに、介護福祉士を目指す学生を対象とした修学資金貸付制度や仕事を離れた人が再就職する際の再就職準備金貸付制度などのほか、介護現場におけるICTやロボットの活用を推進していきます。

 

(障害者福祉)

 障害者の皆さんが自らの望む地域生活を営むことができるよう、生活や就労に対する支援を充実させるほか、グループホームの整備などに取り組みます。昨年七月に相模原市の障害者支援施設で起こった殺傷事件に関しては、地域共生社会の推進に向けた取組を進め、措置入院から退院した患者に対する医療等の継続的な支援が確実に行われるよう対応していきます。

 

(自殺対策)

昨年四月から厚生労働省が総合調整を担うこととなった自殺対策については、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現に向け、自殺総合対策会議において、本年夏頃を目途に新たな自殺総合対策大綱を策定できるよう検討を進めていきます。

 

(生活保護・生活困窮者施策)

 生活保護については、必要とする人には確実に保護を実施するという基本的な考えの下、受給者の自立に向けた就労支援や医療扶助の適正化に取り組むとともに、生活保護基準の検証と、制度全般の検討を行い、必要な見直しに取り組みます。

生活困窮者自立支援制度については、就労準備支援事業や家計相談支援等の任意事業の実施拡大を始めとして効果的な自立支援のノウハウを拡げつつ、さらに包括的な相談支援や就労支援等となるよう、平成二十七年度の施行から三年を目途とした見直しの検討を行います。

 

(地域共生社会の実現)

 今後の保健福祉改革を貫く基本コンセプトとして、地域や個人の抱える課題を多様な主体が「我が事」として受け止め、「丸ごと」支えていく「地域共生社会」の実現を掲げ、取組を加速化していきます。次期介護保険制度の見直しにおける介護保険と障害福祉にまたがる「共生型サービス」の創設等を皮切りに、二〇二〇年代初頭の「我が事・丸ごと」の全面展開に向け、地域住民による支え合い機能の強化や、複合的課題に対応する包括的支援体制の構築など具体的な改革を行っていきます。

 

(年金制度)

 年金制度については、世代間の公平性を確保しながら持続可能性を高め、高齢期の多様な就労を進めることとあわせて、公的年金と私的年金を通じた年金水準の確保を図っていくことが重要です。

このため、昨年成立した年金改革法に基づき、短時間労働者への被用者保険の適用拡大を一層推進していくとともに、年金額改定ルールの見直し等を通じて、制度の持続可能性を高め、将来世代の給付水準の確保等を図っていきます。

また、本年八月より施行される年金受給資格期間の短縮への対応に万全を期すとともに、加入者範囲が大幅に拡大された個人型確定拠出年金の一層の周知・広報に取り組み、高齢期の自助努力を支援していきます。

さらに、年金積立金の管理・運用を担う年金積立金管理運用独立行政法人については、国民の皆様からお預かりした年金積立金を運用する組織としてふさわしい体制を構築するため、昨年成立した年金改革法に基づき、ガバナンスの強化を着実に進めていきます。

年金事業については、更に国民に信頼されるものとするよう、日本年金機構で取り組んでいる改革が確実に実行されるよう監督を行っていくとともに、国民年金保険料の収納対策、厚生年金保険の適用促進、情報セキュリティ対策等にしっかり取り組みます

 

(援護施策)

 援護行政については、昨年成立した戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に基づき、戦没者の遺骨収集事業の推進を図るとともに、慰霊事業に着実に取り組みます。また、戦傷病者や戦没者遺族、中国残留邦人等に対する支援策をきめ細かく実施していきます。

 

(東日本大震災、各地の災害への対応)

東日本大震災の発生からもうすぐ六年が経ちますが、避難生活が長期化している被災者の方々も多くいらっしゃいます。引き続き、私自身も復興大臣であるとの強い意識で、被災者の方々の心に寄り添い、医療・介護の体制整備や雇用対策等といった対策を進めていきます。

全国各地での災害対応についても、復旧・復興の加速に向けて全力を尽くしていきます。

 

 以上、厚生労働行政には多くの課題が山積しています。国民の皆様には、一層の御理解と御協力をお願い申し上げ、年頭に当たっての私の挨拶といたします。

 

平成二十九年元旦

厚生労働大臣 塩崎 恭久


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2016年12月27日 (火)

雇用保険法の改正法律案要綱は1月上旬にも検討の見通し【雇用保部会】

 労働政策審議会職業安定分科会の雇用保険部会(部会長・岩村正彦東京大学大学院教授)は、1213日、雇用保険制度の見直しの方向性について、職業安定分科会(分科会長・阿部正浩中央大学教授)に「労働政策審議会 職業安定分科会雇用保険部会報告」を報告し了承を得た。

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 「労働政策審議会職業安定分科会
 雇用保険部会報告」では、基本手当の充実として、特定受給資格者のうち被保険者期間が1年以上5年未満の者の所定給付日数を「30歳〜35歳未満」は120日(現行90日)、「35歳〜45歳未満」は150日(同90日)に拡充するとしている。

また、雇用保険料率について、失業等給付に係る原則の率(1000分の12)を平成29年度から3年間は1000分の10に引き下げるとしている。

 平成29年初回の雇用保険部会(1月6日予定)で、雇用保険法の改正法律案要綱が示されるものとみられる。

 

………………………………………………………………………………
「雇用保険部会報告」の概要(平成28年12月13日)
………………………………………………………………………………
 
1.基本手当の充実
 
① 倒産・解雇等により離職し、被保険者であった期間が「1年以上5年未満」である「30歳~35歳未満」と「35歳~45歳未満」の者の所定給付日数を引き上げる。
 ●「30歳~35歳未満」現行制度では90日→ 30日引き上げて120日に拡充
 ●「35歳~45歳未満」現行制度では90日→ 60日引き上げて150日に拡充
 
② 賃金日額について、直近の賃金分布をもとに上・下限の引上げを行う。
 
③ 雇用情勢が悪い地域に居住する者の給付日数を60日延長する暫定措置を5年間実施する。また、震災により離職した者の給付日数を原則60日(最大120日)延長できることとする。
 
④ 雇止めにより離職し、特定理由離職者と位置づけられた有期雇用労働者の所定給付日数を拡充する暫定措置を5年間実施する(5年間「特定受給資格者」と扱う)。
 
2.教育訓練給付の充実
 
① 専門実践教育訓練給付の給付率を、受講費用の最大 70 %に引き上げる。
 〔現行:最大60%〕
 
② 専門実践教育訓練期間中の生活費を賄う「教育訓練支援給付金」(45歳未満の若年労働者に支給される)の額を基本手当日額の80%に引き上げる。
〔現行:50%〕
 
3.育児休業給付の見直し

 育児休業制度の改正議論(※)を踏まえ、育児休業給付の支給期間を延長する。
※ 原則1歳である育児休業を、6ヵ月延長しても保育所に入れない場合等に限り、さらに6ヵ月(2歳まで)の再延長を可能にする。
 
4.失業等給付に係る保険料率及び国庫負担率の時限的引下げ
 失業等給付に係る保険料率及び国庫負担率について3年間(平成29年度から31年度まで)時限的に引き下げる。
 
 具体的には、雇用保険料率を1000分の2引下げ、国庫負担率を本則の10%とする。
 
● 失業等給付に係る原則の保険料率 現行:1.2%→ 1.0%
 (※弾力条項により29年度は0.6%)
 
● 国庫負担率 現行:本来負担すべき額の55%→ 同10%
 (※基本手当の場合13.75%→2.5 %)

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2016年12月20日 (火)

「働く人に安全で安心な店舗・施設づくり推進運動」を初めて実施します【厚生労働省】平成28年12月19日

厚生労働省と中央労働災害防止協会は、労働災害発生件数の多い小売業(スーパーマーケットやドラッグストアなど)、社会福祉施設(高齢者介護施設など)、飲食店(ファストフード、ファミリーレストランなど)での災害防止の取組を促進させるため、平成29年1月より「働く人に安全で安心な店舗・施設づくり推進運動」を初めて実施するとのことです。

 

この推進運動は、本社の主導で、全店舗・施設での全社的な安全衛生水準の向上を図り、安全で安心して働ける職場環境の実現を目指し、これらの業種における労働災害の減少を目的に実施するもの。

 

小売業などの業種では、就業者数の増加、特に高年齢労働者の増加により転倒や腰痛などの労働災害が多発しています。また、 店舗などでは安全担当者の選任などが義務付けられていないため、担当者が不在で安全衛生活動が低調な中で、企業の本社が主導する全社的な取組は効果的である、とのことです 。

 詳しくはこちら

「働く人に安全で安心な店舗・施設づくり推進運動」特設サイト


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