事件
2017年2月 8日 (水)
2016年4月25日 (月)
日本バス協会に対し、労働時間管理等の徹底を要請【平成28年4月25日 厚生労働省・労働基準局長】今年1月の軽井沢スキーバス事故を受け全国の労働基準監督署にて実施した緊急の集中監督の結果を踏まえて
この要請は、今年1月に発生した軽井沢スキーバス事故を受け、全国の労働基準監督署において実施した、貸切バス事業者に対する緊急の集中監督の結果を踏まえたもの。
また、都道府県労働局に対しても、都道府県バス協会およびバス協会未加入貸切バス事業者に対して、同趣旨の要請を行うよう指示したとのことです。
バス運転者の労働時間などについては、労働基準法及び改善基準告示に定められた規定の遵守を、改めて徹底すること
長時間にわたる時間外・休日労働を行ったバス運転者に対しては、面接指導など行うとともに、労働時間の短縮などの適切な措置を講じること
バス運転者の健康管理を適切に行うため、労働安全衛生法に基づく健康診断を確実に実施すること。また、所見が認められたバス運転者に対しては、「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」に基づき、適切な就業上の措置を講じること
「交通労働災害防止のためのガイドライン」に基づき、睡眠時間の確保に配慮した適正な労働時間などの管理、乗務開始前の点呼等の実施、適正な走行計画の作成など、適切な措置を講じること
2015年7月16日 (木)
塩崎大臣閣議後記者会見概要(H27.7.14(火)8:44~8:48ぶら下がり)【厚生労働省・広報室】 年金情報の流出問題、安保法制について
会見の詳細
《閣議等について》
(大臣)
おはようございます。私からはありません。
《質疑》
(記者)
年金情報の流出問題に関連してなのですが、昨日、日本年金機構の理事長が謝罪の会見を行いました。このタイミングで会見を行ったことについての受け止めと、先日、厚生労働省の有識者検証委員会が、8月中旬にも中間的な報告をまとめるということを明らかにしました。この時期についての受け止めと、厚生労働省として検証して再発防止策等を打ち出すことにしていると思いますけれども、このタイミング、8月中旬というものと比較してどのようなタイミングを考えていたのかよろしくお願いいたします。
(大臣)
昨日、日本年金機構の方から情報が流出していたにも関わらず、流出していなかったというふうに御案内をしてしまったケースについての報告とお詫びがあったというふうに聞いております。この件についても、私どもの方にその発覚と同時にすぐに報告がなかったということは極めて遺憾でありますし、またこのような間違いが起きたということは、年金を受け取る皆様方、あるいは加入者の皆様方には大変申し訳ない限りで、監督者としてもお詫びを申し上げたいと思います。対象になった方々にはきっちりと説明と、そしてお詫びを一人一人戸別訪問して行うということで、残り少なくなってきたといえども、これを一日も早くやるということが最も大事だというふうに思いますし、私どもとしては(日本年金)機構と厚労省との間、年金局との間がより緊密な連絡・報告体制ができるように、そして監督の体制を私どもとしても更に強めていかなければならないと思っているところでございます。それから、中間報告が検証委員会から出されるということが発表になりました。これは、甲斐中委員長がそれなりに総合判断をした上で、お決めになったことというふうに理解をしておりますので、それはそれとして厳粛に受け止めてまいりたいと思います。厚労省自身の検証については、できることから実行に移すということが基本でありますので、自らの反省の下で出てきた結論については、検証委員会の結果を待たずとも厚労省として実行に移していく。いずれにしても最後は検証委員会の結果も踏まえた上で、更に何をすべきか考えるべきだと思います。
(記者)
安保法制がいよいよ採決をされます。安倍内閣の一員として議論をされ尽くされたのか、また国民の理解が得られると考えてらっしゃいますでしょうか。
(大臣)
いろんな世論調査などを見てみると、説明が十分だという理解はまだ進んでいないというふうに思いますので、これは与党として提案をしている限りは、そして、私たち内閣の一員としても国民に対する説明責任は引き続き果たしていくべきだというふうに思っています。より深い理解の下で国の安全保障は考えられるべきというのが基本だと思います。一方で、国会審議は国会でお決めになることでありますので、この御判断は国会の方で、委員会の方で適切に判断されるのではないかというふうに思います。
(了)
●「日本年金機構不正アクセス事案について」はこちら
2015年7月 7日 (火)
塩崎大臣閣議後記者会見概要(H27.7.3(金)8:43~8:50)【厚生労働省・広報室】伊勢志摩サミット保健大臣会合(神戸市)、「働き方改革推進プロジェクトチーム」設置、ABCマート書類送検、母乳のインターネット販売など
会見の詳細
《閣議等について》
(大臣)
おはようございます。私の方から2点ございます。2016年保健大臣会合の神戸市開催についてでございまして、本日の閣議で官房長官から、来年の伊勢志摩サミットに関連をいたしまして開催をされる保健大臣会合を神戸市で開催をすることが発言として御披露されました。厚生労働省としては、会議の成功に向けて開催地の自治体等と連携をしっかりしながら、諸準備に全力を挙げてまいりたいと思います。神戸市は言うまでもなく、阪神・淡路大震災からの復興を成し遂げて、グローバルイノベーション特区を有するなど、最先端の医療分野で非常に頑張っていただいている所でもございます。医療産業都市としての発展をしているというようなことから、今回保健大臣会合の開催地としてふさわしい環境が整っているということで、今回の場所の選定が行われたというふうに思っております。
第2点は、「働き方改革推進プロジェクトチーム」の設置でありますが、先日閣議決定をされました「「日本再興戦略」改訂2015」あるいは、「女性活躍加速のための重点方針2015」の中で、働き方の見直しが強く改めて求められているところでありますが、長時間労働の見直しは、女性の活躍推進やマタニティ・ハラスメントの防止にも資するものであって、働き方改革に向けた様々な取組について、厚労省としても、局を超えて省内横断的に取り組むことが必要だと思います。本日、私を本部長といたします「長時間労働削減推進本部」の下に、新たに事務次官をトップといたします「働き方改革推進プロジェクトチーム」を設置することといたしましたので、お知らせをいたしますとともに、詳細は事務方から聞いてください。以上2点でありました。
《質疑》
(記者)
昨日、エービーシー・マートが長時間労働により書類送検されました。「かとく(過重労働撲滅特別対策班)」による1号目の書類送検のケースになりますけれども、今回の送検を受けて他の企業にどのような影響があるのかというところと、冒頭にもありましたけれども、厚労省として長時間労働を是正していくための今後取組を強化する考えがあるのかを教えてください。
(大臣)
昨日、東京労働局に設置をした「かとく」、過重労働撲滅特別対策班の活動によりまして過重労働に係る事案を書類送検したということでございます。私もその報告を昨日受けました。この「かとく」は、過重労働撲滅のための特命班ということで、本年4月から東京労働局と大阪労働局の2か所に設置をいたしまして、調査をし、頑張ってもらっていましたが、今般東京労働局の「かとく」が、その使命に応えるべく、積極的に対応して結果を第1号として出したということだと思います。当然、今申し上げたように厚労省としては、働き方改革、なかんずく長時間労働の撲滅をしていくということは大変重要なことであり、日本の働く文化の改革というか、風土の改革でもあるわけであって、これについては省を上げて取り組んでいかないといけないし、「かとく」には更に頑張ってもらって、こういった事例を見つけ次第しっかりと調査をして、今回のようなことにつながるように頑張ってもらうとともに、むしろこういうことが抑止力になって、長時間労働が減り、働く文化というものが変わって、より皆様方が人生を謳歌しながら働くことになってくれることを期待したいと思います。
(記者)
保健大臣会合についてうかがいます。来年の神戸の開催が決まったということで、いろいろ狙いがあるということですけれども、具体的にそのテーマとしてはどういったことが話し合われる予定なのか、また、各国の担当大臣、担当相の出席の見通しなどが、もしあればお聞かせください。
(大臣)
各国からの参加については、開催時期などを調整する中で詰めて、できる限り多くの大臣の皆さんにお集まりいただくように調整してまいりたいと思います。一方で、アジェンダでありますが、これについてはすでにエルマウ・サミットで総理からも御発言いただいている事項もありますし、刻々グローバル・ヘルス状況、あるいは保健状況というのは変わってきていますから、世界のニーズに応えられるような、特に昨年来エボラ、そしてまた今回のMERS(中東呼吸器症候群)をはじめとすること、それからいわゆる生活習慣病、高齢化に伴う問題というのは各国共通であります。いずれもやはりユニバーサル・ヘルス・カバレッジというものをしっかりと世界で確立していく、その中における日本の貢献というのは大きなものがあるだろうというふうに思いますので、安倍総理に大いに発信してもらうように、この保健分野で頑張ってもらえるように、この保健大臣会合をしっかりしたものにしていきたいというふうに思います。
(記者)
毎日新聞の今朝の報道で、母乳がインターネットで販売されているということを報道したのですけれども、有識者の間から衛生面の問題というのは指摘されているようですけれども、大臣はネット販売について現状把握されていたのかということと、法規制がなかなか今のところ追いついてないということなんですけれども、今後の対策などを含めてございましたらお考えをお願いします。
(大臣)
具体的なことは私はまだ報告を受けていません。今お話のように、衛生面からの懸念というのは大きなものがあると思います。大事な子ども達のことでありますから、しっかりと保健行政の中で私たちも見ていきたいというふうに思います。
2015年7月 3日 (金)
平成26年の1年間に都内の道路貨物運送業216事業場を臨検監督 ~181事業場(83.8%)に法令違反
東京労働局(局長西岸正人)は、7月2日、管下18労働基準監督署(支署)において、平成26年に東京都内の道路貨物運送業を営む216事業場に対して実施した監督指導の結果を次のとおり取りまとめ発表しました。
監督指導の結果は次のとおりです。
【監督指導実施結果】
………………………………………………………………………………
平成26年の臨検監督実施事業場数 216事業
(うち違反事業場数 181事業場(違反率83.8%))
※ 労働時間に関する違反は半数を超える126事業場(58.3%)で認められた。
………………………………………………………………………………
「道路貨物運送業」は、交通事情や荷主及び配送先の事情により運行が左右されるため、総じて自動車運転者において長時間労働が常態化する傾向にあり、過労死・過労自殺など過重労働に起因する労働災害も少なくない。
このため、道路貨物運送業に対する監督指導は、長時間労働の抑制、過重労働による健康障害防止を主眼として、労働基準法及び「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)の遵守の徹底等を目的として実施している。
【今後の対応方針】
………………………………………………………………………………
監督指導の結果を踏まえ、今後も引き続き長時間労働が懸念される事業場を対象として監督指導を行うこととし、重大又は悪質な事案に対しては司法処分を行うなど厳正な対応を行うこととしている。
………………………………………………………………………………
【東京労働局・かとく】靴販売のABCマートを違法な長時間労働で書類送検
東京労働局(西岸正人局長)は、7月2日、株式会社エービーシー・マート他3名を、労働基準法違反の容疑で、東京地方検察庁に書類送検しました。
今年4月1日、厚生労働省では、東京労働局及び大阪労働局において、過重労働撲滅特別対策班(通称「かとく」)を立ち上げ、過重労働等の撲滅に向け、著しい過重労働により労働基準法違反が認められるなど重大又は悪質な事案に対しては司法処分を含め厳正な対応を強化しています。
今回の事件は、東京労働局労働基準部監督課過重労働撲滅特別対策班が捜査し、書類送検を行ったものです。なお、下記の2店舗において、時間外労働に対する割増賃金は支払われていたとのことです。
Press
Release
………………………………………………………………………………
東京労働局 報道発表資料より
………………………………………………………………………………
【1】事件の概要
株式会社エービーシー・マート(本社所在地:東京都渋谷区道玄坂1丁目12番1号渋谷マークシティウェスト19階)は、全国各地で靴販売を中心とした小売店を多店舗展開するものである。
同社が運営する、
① GrandStage池袋店(所在地:東京都豊島区東池袋1丁目28番7号)において、従業員2名に対し、法定労働時間である1週40時間を超えた違法な時間外労働を、平成26年4月13日から5月10日までの4週間において、それぞれ97時間15分と112時間28分行わせ、また、
② ABC-MART原宿店(所在地:東京都渋谷区神宮前1丁目9番18号)において、従業員2名に対し、平成26年4月11日から5月10日までの間に、労働基準法第36条に基づく時間外労働に関する協定で定める限度時間(1か月79時間)を超えて、それぞれ月98時間01分と109時間22分の違法な時間外労働を行わせていた
――ものである。
【2】被疑者
① 株式会社エービーシー・マート(代表取締役野口実)
② 同社取締役A(男性・51歳)
③ 同社GrandStage池袋店店舗責任者B(男性・29歳)
④ 同社ABC-MART原宿店店舗責任者C(男性・34歳)
【3】罪名・罰条労働基準法違反
① 株式会社エービーシー・マートに対し、労働基準法第32条第1項、同法第119条第1号、同法第121条第1項
② 同社取締役及び店舗責任者2名に対し、労働基準法第32条第1項同法第119条第1項
【4】過重労働撲滅に向けて
① 厚生労働省では、これまでも長時間労働の抑制及び過重労働による健康障害防止対策に取り組んできており、平成26年9月には、厚生労働大臣を本部長とする「長時間労働削減対策推進本部」が設置され、省をあげて、これらの対策の強化に取り組んでいるところです。
② 当局においては、本年4月1日、過重労働撲滅特別対策班を立ち上げ、過重労働等の撲滅に向け、著しい過重労働により労働基準法違反が認められるなど重大又は悪質な事案に対しては司法処分を含め厳正な対応を強化しています。
本事件は、同班が捜査し、書類送検を行ったものです。
2015年6月10日 (水)
塩崎大臣閣議後記者会見概要(H27.6.9(火)8:45 ~ 8:52 ぶら下がり)【厚生労働省 広報室】MERS対策、年金情報の流出問題などについて
会見の詳細
《閣議等について》
(大臣)
おはようございます。私の方から1点ございます。MERS対策でございます。中東呼吸器症候群、いわゆるMERSでありますが、これについては先月韓国における輸入症例が発生をしたわけでございまして、死亡例を含め感染が拡大しているため、厚生労働省では、先週すでに韓国からの帰国者・入国者に対する検疫体制の強化をすでにしております。それから、万一国内で患者が発生した場合の早期の診断と隔離についても体制を整備いたしました。それから、患者との接触者を把握するための調査の実施もやっておりまして、これらを徹底するための通知の発出をすでにしております。韓国においては、6月6日、患者が発生した6病院を訪れた人達について、国籍を問わず韓国からの出国を認めないとの措置の開始をすでにしているところでございます。一方、万が一、我が国で感染が発生した場合への対応を強化しようということで、本日夕刻、専門家の皆様方にお集まりいただくこととしております。厚生労働省においては、検疫の徹底と国内発生時の対応強化などを通じ、MERSへの備えに万全を期してまいりたいというふうに考えております。以上、私からのご報告でございます。
《質疑》
(記者)
年金の流出、情報の流出事案ですが、昨日検証委員会が開催されまして、具体的に今後どのように検証し、この問題をどのように対応していくお考えかというところを改めてお聞かせください。
(大臣)
これはまずは当事者が自ら検証するということが大事であります。したがって、(日本年金)機構においても検証を精一杯やってもらわなければいけませんし、厚労省も自らの足らざる点ということをもう1回振り返って検証する。それに加えて、第三者の目で厳しく見てもらうというのが昨日スタートした「日本年金機構不正アクセス事案検証委員会」ということでありまして、事務局も厚生労働省の役所の役人は入れないということで、第三者性を強めたわけであります。そういうところでそれぞれがやはり反省しながら検証していくということが今後の再発防止に繋がると思いますけれども、何より今大事なのはこの2次被害が起きないということであって、年金を守るということを徹底しろということも総理から指示を受けているわけでありますので、これについては(日本年金)機構に対しても強く要請しているところでございます。我々もそれをしっかりやらなければいけないので、鋭意またこれから努力を重ねていきたいというふうに思います。
(記者)
NHKの世論調査で、この年金情報の流出問題について不安を感じると答えた人が76パーセントに上りました。これについて原因も含めて大臣の受け止めを、どのように感じているかをお願いします。
(大臣)
これは、今回不正アクセスで警察も動いている捜査事案でありますけれども、この守り切れなかった(日本)年金機構、これは非常に残念なことでありますし、我々も監督をもっともっと強化していなければいけなかったという反省もしています。したがって、御不安に思ってらっしゃることに関しては2次被害は起きないという体制をお示しをして、皆さんに御安心いただくように努力を重ねていくということしかないんだろうというふうに思います。
(記者)
2次被害が起きない対策は具体的にはどのようなことを指しているのでしょうか。
(大臣)
それは申し上げているように、まず電話、それからメールは行かないということは明確にホームページや、それから送っているお手紙に書いてございますが、なおそれを徹底する。新聞広告もございます。そういうもので皆さんに周知徹底をもっと努力してやらなければいけないというふうに思います。2次被害を防ぐためには、すでに5月8日から住所変更とか口座を変更された方々が今回の対象者の中におられる。これについては、もちろん住基ネットとの、住基番号との突合というのがちゃんと確認できればいいですけれども、できない場合には全て個別訪問するということで、すでにそれは取り掛かっているということであります。なお、年金の事務所においても本人確認はこれまで以上に厳しくやるということを徹底しているところであります。
(記者)
検証委員会に関してなんですけれども、昨日初会合が開かれましたけれども、まだちょっと時期、メドが示されていないんですけれども、再発防止策も含めてあまり長くかかるようですと、国民が不安に感じると思うんですけれども、大臣の御希望としてはだいたいどれくらいまでにとはありますか。
(大臣)
これは甲斐中委員長が全体を把握をした上で、判断をしていただけるんではないかというふうに思いますので、私から時期のことを言う立場ではないというふうに思いますけれども、これはしかし、おっしゃたようにスピード感も大変大事なことであります。一方で、中身の詰まった議論をして検証を加えていただきたいので、そこのところのバランスを甲斐中委員長に期待をしたいというふうに思います。
(了)
2015年6月 9日 (火)
塩崎大臣閣議後記者会見概要(H27.6.5(金)8:58 ~ 9:07 省内会見室)【厚生労働省 広報室】日本年金機構の不正アクセス事案などについて
会見の詳細
《閣議等について》
(大臣)
おはようございます。私の方からは特にございません。
《質疑》
(記者)
(日本)年金機構の不正アクセス事案についてうかがいます。この問題については、8日に厚生労働省と(日本年金)機構がNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)から連絡を受けましたが、その後厚労省と機構はウイルスの検知や機構のパソコンからの大量のデータの発信など、複数回やりとりをされているにもかかわらず、大臣への報告が結局20日後の28日になってしまいました。20日後になってしまったということについての機構側、厚労省側の職員の危機意識、危機管理体制について今どのようにとらえていらっしゃいますか。
(大臣)
今回の事案につきましては、外からの不正アクセスを防ぎきれなかった、そういう問題であったことはまず第一であったかと思いますが、今お話がありましたように、結果として個人情報が大量に流出したということでありますから、それはそれとして、国民の皆様方には機構からも、私ども監督する立場からもお詫びを申し上げるわけでございますが、それなりに手続は踏んできたというふうに思いますけれども、今お話がございました点について報告が上がっていなかったということも事実でございますので、反省すべきところは反省しなければならないと。しかし、検証委員会が昨日立ち上がりましたから、これを含めてしっかりと検証していただいて、外からの目で厳しい提言をいただいて、しっかりとしたものに作り上げていきたいと思います。
(記者)
国会では、労働者派遣法の改正案の審議が止まっています。民主党などは不正アクセス事案の原因究明と再発防止策が最優先だとして応じる構えを見せておりません。この点について、どのように対応されるおつもりでしょうか。派遣法の意義と併せてうかがいます。
(大臣)
基本的には年金の問題というのは、国民にとっても大変重要な問題であるということでありますが、同時に派遣法も我が国の働く方の多様化という意味において極めて大事な法案でございます。一昨日と今日と衆議院で年金の個人情報流出問題について審議をいたします。集中審議があります。そしてお聞きをすると、来週の火曜日に参議院の厚労委員会でも集中(審議)が行われる予定と聞いておりますので、これはこれでしっかりと御議論を賜って、その上で派遣の議論を再開をして、しっかりとした結論を出していただきたいと思います。
(記者)
昨日、日本創成会議の方で議論がありまして、高齢者の介護について東京圏で非常に不足するので地方に移住してはどうかという、そういう内容の提言がありましたけれども、ちょっと中身を読むと、厚労省が進めている地域包括ケアと若干矛盾するような、建物を調整するんじゃなくて人の方に移住してもらうということで、ちょっと違ったアプローチなのかなという気もしているんですけれども、大臣としてこの提言をどのように受け止めていらっしゃるか、御所見をお願いします。
(大臣)
元々、地方における人口減少ということをどう食い止めていくのかということでございますが、これに伴って、まず出てくるのが若者がどう動かないようになって、地方で豊かな暮らしができるようになったということに力を入れるということでありましたが、同時に高齢者を地方でも暮らしやすいものにしていこうということは元々あった発想だろうと思います。東京が大変高齢者にとって厳しくなるということは、かねてより言われてきたことでございますので、さして極端に新しいことが加わったという認識は私どもとしても特にないわけで、おそらく、新しいアイディアなどが更に出てくるかも分からないということではないかなというふうに思っておりますので、基本線は地域包括ケアシステムをしっかりと整えていくということが一番大事で、それをしっかりと組み立てれば、どこから高齢者が来られても、あるいは地域で高齢者が増えても大丈夫だという安心感を持っていただけるようにすることの方が大事だというふうに思っています。
(記者)
(日本)年金機構の話なんですけれども、大臣への報告が事案の発覚から20日後になったというところで、反省すべき点は反省しないといけないというお言葉でしたけれども、大臣への報告が20日後となったことと、係長レベルで警察へ届け出るまでは情報が止まっていたというところで、理由等について年金局からどう聞かれてるんでしょうか。もし、聞いているならどのように言われているのでしょうか。
(大臣)
先ほどお話申し上げたように、今回、手続あるいは手順としては、しかるべきことはやってはきておりますが、今お話がありましたように、どのような段階のときにどこまで上げるのかといったことについては、今回の検証委員会でも検証いただく問題の一つだろうというふうに思っています。私としては、NISCからの指摘、注意喚起がある場合というのは、かなりの回数去年もあったやに聞いておりますけれども、それをどういうふうにどこまで上げるのかということも、よくこれから検討していかなければいかんということで、そういう意味ではしっかりとルールを持ってやるということが大事なことであるということで、反省すべきところは反省しないといけないなということでございまして、私は個人的には、NISCのウォーニングがあったときは、私まで上げるようにということは指示をすでにしているところでございます。
(記者)
理由について何か聞かれているんですか。報告が遅れたことについて。
(大臣)
初期の段階は、いわゆるウイルスバスターを乗り越えて来るような不正アクセスが来てたということで、これについては、皆さんのパソコンでもそうだと思いますけれども、今まで来てなかったものが来るというときがあって、それをどうするかという判断は、いろいろ分かれるところなので、そこのところについて、今回の事案を奇貨として、新しいルールを作っていくことが大事かなというふうに思っているところで、そのように議論を年金局ともしているところでございます。
(記者)
今大臣が過去にもNISCからの指摘が何回かあったようだということなんですけれども、機構にとっては初めてだったというようなことを言っていたんですけれど、それは厚労省内に数回あったということ、何回くらいいつ頃あったか。
(大臣)
これは、まだ発表できるような話ではなくて、私は細かく聞いておりませんが、少なくとも年金機構だけが対象となってNISCが指摘をするということはございません。これは厚労省のネットワークから発信があった場合に注意があるというふうに理解をしております。
(記者)
それの場合はもしかしたら、何か情報が流出していた可能性がある。
(大臣)
今まで指摘があっても、問題にならなかったということは、そういうことはなかったということでございます。
2015年5月12日 (火)
塩崎大臣閣議後記者会見概(H27.5.8(金)10:45 ~ 11:00 省内会見室)【厚生労働省 広報室】 年金不正受給の部分(抜粋)
【記者】
岐阜で両親の年金を死後およそ50年間にわたって不正受給していたという事案がありました。この件は、市のほうには死亡届は提出されていたということなんですが、なぜこのようなことが長きにわたって起こってしまったのかということと、今後の対策についてお聞かせください。
【大臣】
この件につきましては、受給者がかなり前にお亡くなりになっているにも関わらず、遺族が日本年金機構に、いわゆる「現況届」という、生存していることを確認する郵便でのやり取りの届出の提出を続けていたために、年金が支払われてしまっていたということで、不正発覚後に直ちに支給を停止し、その後、事実確認の上で告発をしたところであります。
今御指摘のように、市の方には死亡届が出ていたにもかかわらず、なぜ年金が支払われていたのかということでありますが、結論からいきますと、今は住基ネットとのリンクが99パーセント以上となっていて、現況届という形での生存確認がまだ行われているというのは0.4パーセント、14万人の方に限られているわけでありますので、今はそういうことがなかなかありえないわけですけれども、かなり前にこういうことが起きてしまって、現況届を出しているという、この受給者の生存確認を実は(日本)年金機構が訪問などで行ってきているわけでありますけれども、その中で判明し、調べたところ、現況届は出ているけれども、実際は亡くなっているということが判明したと。こういうことでありまして、再発防止にしっかりと努めてまいらなければなりませんので、住基ネットによる生存確認が一層徹底されるように、私どもとしても手を打ちたいというふうに思っております。
詳しくはこちら
2014年3月27日 (木)
虚偽求人による労働者の募集を行った事業主に行政処分 【大阪労働局】
昨日(3月26日)の厚生労働省の発表によると、
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