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2017年10月31日 (火)

認定NPO法人キャリア権推進ネットワークが「ワールドカフェ2017」を開催 株式会社ビースタイルの『踊る広報』こと柴田菜々子氏に学ぶ 週3日勤務など柔軟な働き方の秘訣とは(2017年10月2日) 

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 認定NPO法人キャリア権推進ネットワーク(戸苅利和理事長)は、平成29年10月2日、「働き方改革の実現 ~『踊る広報』に学ぶ、柔軟な働き方(週3日勤務)を実現する会社の運用のポイント~」をテーマに「ワールドカフェ2017」を株式会社岡村製作所ガーデンコートショールーム内(東京都千代田区)にて開催した。

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 当日は、会社員として週3日広報業務を担当し残りの4日はダンサーとして活動する『踊る広報』こと株式会社ビースタイルの柴田菜々子氏とその上司の川上敬太郎氏から週3日勤務やパラレルキャリア等の柔軟な働き方の実現のためのノウハウなどを学んだ。

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 同NPO(以下「キャリア権推進ネット」)は、働く人々が希望する仕事を自ら選択し仕事を通じて幸福を追求する権利「キャリア権」の理念を広く社会に普及・浸透させることを目指して平成25年4月に発足した。

 現代社会の大きな課題の1つである「働き方改革の推進」についても、お題目にとどまらず、実質的に運用していく難しさを真摯に捉え、それを乗り越える制度の構築、運用のノウハウを会員・参加者が一体となって検討・共有する独自の活動をしている。

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 10月2日に開催された「ワールドカフェ2017」の第1部では、会社員として週3日勤務し、残りの4日はダンサーとして活躍する『踊る広報』こと株式会社ビースタイル(人材派遣事業・求人情報提供事業 東京都)の柴田菜々子氏とその上司の川上敬太郎氏に「週3日勤務の実現と運用のポイント」を聴いた。

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 司会は石山恒貴法政大学大学院政策創造研究科教授がつとめた。

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 ダンス専念したいとの辞意がきっかけ
 
 小学生の頃から新体操(静岡県強化指定選手/全国大会2度出場)を、大学からコンテンポラリーダンス(前衛的な舞踊)を始めた柴田氏は、若くしてダンス歴約20年。
 今秋公開の東京国際映画祭公式出品作品『SHE/LL』では、主演女優もつとめている。
 
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第30回 東京国際映画祭(http://2017.tiff-jp.net/ja/)
は、11月3日(金曜日)まで
TOHOシネマズ 六本木ヒルズ

東京都港区六本木6-10-2 六本木ヒルズけやき坂コンプレックス内で開催しています。

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 平成25年に新卒としてビースタイルに入社し広報業務を担当した。平成27年には週5日から週3日に就業日数を変更し、週3日は仕事、週4日はダンサーとして活動する『踊る広報』を開始したが、その道のり
は、決して平坦ではなかったという。

 「ダンスに専念するため2年前に『ダンスをやりたいので辞めます』と社長に伝えたら『仕事orダンスではなく、仕事andダンスを実現できる方法を考えてみないか』という助言がありました。好きなことと仕事を続けられるチャンスがもらえて嬉しかったです。しかし、週3日勤務だからと甘えられません。常に週5日のパフォーマンスが求めれられます。結果を出せていけなかったら、私が会社に存在する意味がありません。ダンスの時間が持てることから、仕事にオン・オフをつけやすく、両方に打ち込めるようになりました。」(柴田氏)

 

 2年半の勤務という素地があってこそ 

 柴田氏の上司の川上氏は、週3日の勤務スタイルを成功させるためには、会社と上司にも相当の心構えなどが必要だという。

 「新入社員をいきなり週3日勤務にしても上手くいきません。柴田には2年半の勤務経験とノウハウがあり、自分の求められている役割を理解していました。怖いのは週3日勤務によって、彼女の評価が落ちることでした。週3日だから5分の3のパフォーマンスではなく、5分の5を求めてクリアさせています。会社は結果だけでみるのではなく、プロセスをチェックすることも大切ではないでしょうか。成果を上げさせることが上司の役割でもあります。仕事にもダンスにも家庭にも、プロとしてのパフォーマンスを求めています。彼女が特別ではありません。年齢性別を問わず、誰にも同じ機会があります。彼女が成功することが、後につながるでしょう。」(川上氏)

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 柴田氏の勤務日は、ダンスの公演予定などと調整の上、一定期間ごとに決定されるため、厳密に週3日ではなく、平均して週3日程度となっている。

 賃金は勤務日数に応じたものになったが、『踊る広報』として、TBSNEWS23、毎日新聞、日経MJネットメディアなどの多数のメディアに出演を果たし、同社の広報を代表する存在となっている。

 

「柔軟な働き方が進展するかは経営者の考え方次第だ」という意見も

 

 第2部では、「会社で柔軟な働き方を実現するための課題と解決策」をテーマに「ワールドカフェ」(リラックスした雰囲気の中で少人数に分かれテーマについて自由に対話し、その結果を報告・共有する参加者全員参加型のセミナー)が行われた。

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 参加者からは

50歳になって働き方改革と言われても…という気持ちも。柔軟な働き方が進展するかどうかは経営者の考え方次第だ」

「柴田さんの話を聴いて『時短のコツは得意な仕事を切り出していく』ことであることに気づいた」

「柴田さんのダンス、キラキラしてとてもステキだと思った」

「社長、人事など制度を決める人だけではなく、運用していく人(マネジャークラス)もこのような場にきて学んだら良いのに」

──などの感想が寄せられた。

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