●特集/有期労働者の円滑な無期転換のために●弁護士&元監督官がズバリ解決!~労働問題の「今」~ 第28回 過労死白書①~労働基準広報2016年12月1日号のポイント~
労働基準広報2016年12月1日号のポイント
●特集/有期労働者の円滑な無期転換のために
1年契約を更新している有期契約労働者は
平成30年4月から無期転換申込権が発生
(編集部)
平成25年4月1日施行の「改正労働契約法」により、有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合は、有期契約労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換される「無期転換ルール」が創設された。
平成25年4月から1年ごとに契約を更新されている有期契約労働者は、平成30年4月から無期転換申込権が発生する。このいわゆる「無期転換ルール」に頭を悩ませている企業は少なくない。今号では、この「無期転換ルール」の内容を紹介する。
●弁護士&元監督官がズバリ解決!~労働問題の「今」~
第28回 過労死白書①
過労死等防止法に基づく初めての白書「過労死等防止対策白書」が閣議決定
(弁護士・森井利和&特定社会保険労務士・森井博子)
10月7日、過労死等防止対策推進法に基づく「過労死等防止対策白書」が閣議決定された。この白書は、平成26年施行の過労死等防止対策推進法第6条に基づき国会に毎年報告を行う年次報告書で、今回が初めての国会報告になる。 今回の白書のポイントは、①過労死等防止対策推進法に基づく初の白書、②過労死等防止対策推進法が制定に至るまでの経緯などについて記載、③過労死等の実態を解明するための調査研究、④過労死等防止対策に取り組む民間団体の活動をコラムとして紹介――の4点とされている。
今回の白書の目玉とも言える、上記③では、過労死等の実態解明のためには、疲労の蓄積等の直接の原因となる労働時間だけでなく、生活時間等の労働者側の状況等を含めた要因も分析する必要があるとの問題意識から、企業1万社、労働者2万人を対象に、労働時間の状況、睡眠や家事など生活時間の状況、睡眠時間別の疲労の蓄積度・ストレスの状況などについて調査・分析を行っている。
● 新企画/企業における多様な人材活用
~いま実践するダイバーシティ・マネジメント~
第3回「治療と仕事を両立させる『就労患者』にどう向き合うのか」
時間的制約への配慮だけでなく健康状態等も踏まえた措置が必要に
(県立広島大学経営専門職大学院 教授 木谷宏)
近年、企業の課題とされる“ダイバーシティ・マネジメント”について、県立広島大学経営専門職大学院教授の木谷宏氏に解説していただく本連載。
第3回では、今年2月に支援の進め方をまとめたガイドラインが公表された「就労患者」をテーマに掲げる。
● 転ばぬ先の労働法〈紛争予防の誌上ゼミ〉
第33講 「言い分形式」を用いた研修
双方の言い分に一理あることが多い 真摯に耳を傾けて分かれ道の把握を
(北海学園大学法学部准教授・弁護士 淺野高宏)
「言い分(いいぶん)形式」での研修の特徴は、①双方に傾聴すべき論拠や考えがあり、いずれの言い分にも一理あるという問題が多いこと、②実務上労働相談としてあらわれる事例を素材としているためにリアリティに富んでいること――などがある。こうした特徴から、勧善懲悪型の解決ではなく、双方の言い分に真摯に耳を傾けてどこが議論の分かれ道になっているのかを的確に把握することが求められる。
●企業税務講座/第72回 年末調整
前年と処理が異なる点に注意を
(弁護士・橋森正樹)
毎年のことであるが、給与等の支払者にとって12月はいわゆる年末調整で慌ただしくなる時期である。また、年末調整は、毎年ルーティーンのように処理されているものと思われるが、一方で、所得税などの改正が毎年のように実施されているために前年と処理が異なることも少なくない。また、マイナンバーへの対応もおろそかにできない。
そこで、今回は、平成28年分の年末調整において留意すべき事項を中心に解説してもらった。
●労働局ジャーナル
限度時間超の時間外労働と割賃不払により
かとくが「和食さと」の運営会社を送検
(大阪労働局)
大阪労働局(苧谷秀信局長)は、今年9月29日、「和食さと」等を展開するサトレストランシステムズ株式会社(大阪府大阪市中央区)と、同社事業推進部長ら計5名を、労働基準法第32条、第37条等に違反した容疑で大阪地方検察庁に書類送検した。大阪府所在の4店舗及び本社において、36協定に定める限度時間超の残業を行わせ、かつ、時間外労働に対する法定の割増賃金を支払わなかった疑いがあり、1ヵ月で最大111時間超の時間外労働もあったとみられる。
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