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2015年2月12日 (木)

「化学物質のリスク評価検討会報告書(平成26年度第2回)」を公表 ~クロロメタンのリスクについて今後詳細なリスク評価を実施~

厚生労働省の「化学物質のリスク評価検討会」(座長:名古屋俊士 早稲田大学理工学術院教授)では、毎年、化学物質による労働者の健康障害のリスク評価を行っており、このほど報告書をまとめ、2月10日、公表しました。

今回は、事業場で労働者がどの程度化学物質にさらされたかを把握する「ばく露実態調査」で、平成26年度に調査の対象となった4物質についてリスクの評価を行い、次のような結果を得ました。

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【リスク評価結果】

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 「クロロメタン」 (1物質)

初期リスク評価(※1)の結果、一部の事業場で、ばく露が高い状況が見られたことから、詳細リスク評価 (※2) が必要である。

 「アルファ-メチルスチレン」「2-エチルヘキサン酸」「弗化ナトリウム」 ( 3物質)

ばく露が高い状況は見られず、労働者の健康障害のリスクは低いと考えられるが、有害性の高い物質であることから、関係事業者による自主的なリスク管理を進めることが適当である。

 

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厚生労働省では、今回のリスク評価を受け、①「クロロメタン 」については、詳細リスク評価を実施する、②さらに、こうした検討等に先立ち、ばく露が高い状況が見られた事業場に対し、適切なばく露防止措置を講じるよう指導する――とのことです。

 

 詳しくはこちら

<参考>


● 化学物質による労働者の健康障害のリスク評価について

 事業場で使用されている化学物質の中には、その取扱いによっては労働者にがんなどの健康障害を生じさせるおそれのあるものがあります。こうした物質について、厚生労働省では、「化学物質のリスク評価検討会」を毎年開催し、「初期リスク評価」(※1)を行い、リスクが高いと考えられる事業場の存在が確認された物質については、さらに「詳細リスク評価」(※2)を実施して、事業場間などに共通するリスクの有無を検討・提言しています。


※1 「初期リスク評価」では、事業場で労働者がどの程度、化学物質にさらされたかを把握する実態調査(「ばく露実態調査」)で得られたばく露の程度(「ばく露レベル」)と、労働者が勤労生涯を通じてその物質に毎日さらされた場合に健康に悪影響が生じる「ばく露限界値」(「評価値」)との比較により、健康障害の生じるリスクの高低を判定しています。


※2 「詳細リスク評価」では、初期リスク評価で高いばく露が確認された物質について、問題となる作業工程を対象に追加的にばく露実態調査を行い、事業場間などに共通するリスクの有無を判定しています。

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