厚生労働省 姉崎猛大臣官房統計情報部長 平成27年 年頭所感
年頭所感「新春を迎えて」
謹んで新春の御挨拶を申し上げます。
さて、厚生労働行政は、国民一人ひとりが、家庭、職場、地域等において、持てる力を発揮し、ともに支え合いながら、健やかに安心して生涯を送ることができるよう、社会保障政策・労働政策を通じて、将来にわたる国民生活の質の向上と社会経済の発展に寄与することをその使命としています。このような使命を果たしていくためには、根拠に基づく政策(evidence-based-policy)を展開するとともに、その効果を検証していく必要があり、その基礎となる統計の整備と行政情報化の推進は不可欠です。このため、時代の要請に対応した統計調査の実施と情報システムの効果的かつ効率的な整備・運営に着実に取り組んでまいります。
本年は、社会福祉施設等の運営実態を把握する「社会福祉施設等調査」が三年に一度の精密調査年に当たるため、例年よりも在所者や従事者など施設の実態を詳細に把握します。
また、労働需給のミスマッチを解消し、失業なき労働移動を促進するための雇用対策に資することを目的として、転職者の就業実態及び意識等について、受入事業所側、転職者側の両面から把握する「転職者実態調査」を実施いたします。
さらに、基幹統計調査である「人口動態調査」、「医療施設動態調査」、「国民生活基礎調査」、「毎月勤労統計調査」、「賃金構造基本統計調査」をはじめとした統計調査の的確な実施と各種統計の作成を正確かつ迅速に行ってまいります。
このほか、人口動態調査や患者調査等の疾病の分類に用いられている「疾病、傷害及び死因の統計分類」については、世界保健機関(WHO)における疾病等の分類に関する見直しの動向を踏まえ、昨年の社会保障審議会疾病、傷害及び死因分類部会での審議を経て、本年早々に改正が行われることになっております。このため、新たな分類の円滑な施行に向けて、都道府県や医療機関等の関連各所への周知を着実に行ってまいります。
また、統計調査を実施することにより集められた調査票情報については、広く社会に還元し、厚生労働統計を学術研究及び高等教育の場において活用いただくため、一般の方からの求めに応じ、集計表の形で提供する「オーダーメード集計」や、個人が特定されないように加工した「匿名データ」の提供を引き続き拡充してまいります。
次に、行政情報化の推進につきまして、政府機関等から情報を不正に入手することを目的としたサイバー攻撃が多発している現状を踏まえ、本年は、省内で多くの個人情報等を扱うシステムが利用している統合ネットワークの情報セキュリティ対策を強化してまいります。
さらに、厚生労働省の情報提供の重要な媒体であるホームページや国民や企業の皆様が自宅や職場からインターネットによる申請・届出が行える申請・届出システムにつきましては、引き続き安定的な運用に努めてまいります。
統計情報部としては、本年も行政施策の企画・立案などの基礎となる統計資料の作成及び提供並びに行政情報化の推進について的確かつ効果的に実施していく所存でありますが、そのためには皆様の御協力が不可欠であります。皆様の御支援と御協力を御願い申し上げまして新年の御挨拶とさせていただきます。
大臣官房統計情報部長 姉崎 猛
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