明日(27日)の日本経済新聞朝刊に本誌「労働基準広報」の広告が掲載!~本誌2014年9月11日号のダイジェストを紹介~
本誌「労働基準広報」2014年9月11日号ダイジェスト
●特集/私傷病休職制度の労務管理Q&A ①
休職期間満了時に原職復帰困難でも配転等を検討する必要が
(編集部)
多くの企業では、労働者が私傷病などにより労務の提供が不可能になった場合、私傷病休職制度によって一定期間の労働義務を免除し、解雇または退職を猶予している。同制度は法令によって義務づけられた制度ではないが、その実施に当たっては就業規則などに必要な事項を記載しておく必要がある。
なお、休職期間の満了までに労働者が復職できなければ自然退職とされるなどの規定が設けられることが多いが、休職期間満了時に従前の業務への復帰が難しくても、より軽易な業務への配転が可能であれば、退職などが無効となるケースもみられる。
●労働判例解説/ニヤクコーポレーション事件(平成25年12月10日 大分地裁判決)
正社員と同じ職務の有期準社員の契約更新拒絶
会社のパート法8条1項違反を認め賞与・割増賃金などの支払い命じる
(弁護士・新弘江〔あだん法律事務所〕)
本件は、準社員として有期労働契約を反復更新していたドライバーXが、会社が期間満了前に更新を拒絶したことに対し、本件有期労働契約は期間の定めのない契約と同視できるもので、会社の更新拒絶は労働契約法に違反し、また、正社員と職務内容が同じであるにもかかわらず、賃金、賞与、退職金などの処遇に差があるのはパート労働法に違反するとして、更新拒絶の無効、更新拒絶期間中の賃金・賞与、正社員と同一の待遇を受ける権利を有する地位確認などを求めた事件。
判決は、Xの有期労働契約は反復して更新されることにより、労働契約法19条の期間の定めのない労働契約と同視できるものと認められる旨判示し、また、Xは正社員と職務の内容や人材活用の仕組みも同一と認められることから、「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」(パート労働法8条1項)に該当するとした。その上で、「正社員と準社員であるXとの間で、賞与額が大幅に異なる点、週休日の日数が異なる点、退職金の支給の有無が異なる点は、通常の労働者と同視すべき短時間労働者について、短時間労働者であることを理由として賃金の決定その他の処遇について差別的取扱いをしたものとしてパート労働法8条1項に違反するものと認められる」と判断している。
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