介護労働者の離職率は16.6%と前年度より改善~平成25年度介護労働実態調査結果~
公益財団法人介護労働安定センターは、8月11日、平成25年度に実施した「事業所における介護労働実態調査」、「介護労働者の就業実態と就業意識調査」の結果を取りまとめ、公表しました。
<平成25年度実態調査の概要>()内は前年度を表わす。
1年間[平成24年10月1日から平成25年9月30日]の離職率の状況は、全体では16.6%(17.0%)であった。また、採用率の状況は全体では21.7%(23.3%)であった。
・介護サービスに従事する従業員の過不足状況を見ると、全体では不足感(「大いに不足」+「不足」+「やや不足」)は56.5%(57.4%)であった。「適当」が43.0%(42.0%)であった。
・不足している理由については、「採用が困難である」が68.3%(70.2%)、「事業拡大をしたいが人材が確保できない」が19.3%(27.9%)であった。
・採用が困難である原因は、「賃金が低い」が55.4%、「仕事がきつい(身体的・精神的)」が48.6%であった。
(注)本調査項目は平成25年度調査で新設。
介護サービスを運営する上での問題点を見ると、全体では「良質な人材の確保が難しい」が54.0%(53.0%)、「今の介護報酬では人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」が46.9%(46.4%)であった。
介護職員処遇改善加算に伴う経営面での対応状況を見ると、「一時金の支給」が60.9%(55.6%)、「諸手当の導入・引き上げ」が48.6%(44.1%)、「基本給の引き上げ」が29.4%(26.5%)、「教育研修の充実」が20.3%(20.9%)であった。
労働者の所定内賃金[月給の者]は212,972円(211,900円)であった。
(注)労働者:事業所管理者(施設長)を除く。
仕事を選んだ理由のうち、「働きがいのある仕事だから」が54.0%(54.9%)となっている。
労働条件等の不満では、「人手が足りない」45.0%(42.4%)、「仕事内容のわりに賃金が低い」43.6%(43.3%)、「有給休暇が取りにくい」34.5%(35.6%)、「身体的負担が大きい(腰痛や体力に不安がある)」31.3%(30.0%)となっている。
調査結果は、同センターのHPに掲載されています。
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