26年度改正への論点整理からスタート 【第91回 雇用保険部会】
複数の部会で検討されている事項について、
そろそろ各部会でテーマを決めるべきでは
財源をどうするのか
基本手当の水準回復を優先すべき
24年度決算によるソルベンシー・マージン比率は283.8%に改善
求職者支援制度による就職者のうち、パート・アルバイトの約7割が「雇用期間の定めなし」とする調査結果を疑問視する意見が多数
本日(9月13日)午後1時から
第91回 労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会
――が開催されました。
本日は、まず、平成26年度の法改正の項目にも関わる
「雇用保険制度に係る論点について(案)」
1 平成25年度末までの暫定措置について
2 学び直しの支援措置について
3 基本手当の水準について
4 育児休業給付について
5 その他(高年齢者雇用継続給付、マルチジョブホルダー)
6 求職者支援制度について
7 財政運営について
――が示され、多くの意見が寄せられました。
特に、財政の負担、国庫負担などについては、施策の根幹をなすことから、労使双方から活発な意見、質問が寄せられました。
【意見の一部】
<全体>
6兆円の積立は給付の削減により至ったもの
119ヵ月雇用保険を支払って、3ヵ月しか受給できない基本手当の水準はいかがのものか。制度に構造的な問題がある
論点の2番目に「学び直し」があるのは違和感
複数の部会で検討されているものについて、そろそろ各部会でテーマを決めるべきでは
求職者支援制度については、能力開発分科会のテーマと分けるべき
<学び直し>
基本手当の水準回復を優先すべき
教育訓練給付は、主体的能力開発に合致しない(趣味・教養などにとどまっている)実態もある。効果には疑問を抱かざるを得ない。
教育訓練について「効果をふまえつつ」とあるのは問題点を含める
学び直しは、求職者にも適用を
財源はどうするのか?それにより制度の内容もかわる
文部科学省との連携強化へ
基本手当の改善策をふまえつつ、給付水準の検討を
雇用保険で一体なにをになうのか
<基本手当の水準>
部会での継続的検討事項
家族のいる者には追加支給をすることも検討を
年内(年末)のとりまとめは難しい
別のところ(学び直しなど)で大きな支出が増えたから、収支のバランスがとれたというのは話がちがう
<育児休業給付>
今年5月時点では入っていなかった
今年8月6日にとりまとめられた「社会保障制度改革国民会議の報告書」で育児休業の取得促進の必要性が指摘された
有期、派遣は取得ができない。非正規の人がいかに給付を受けられるようにするか
政策目標であるなら給付率、給付期間の引き上げ分の財源は国費でまかなうべきではないか。財源の話になる
少子化対策のなかでどのように位置づけるのか。現在以上の給付を求めるなら国庫負担を考えるべきではないか
休業から復帰後に払うものを毎月の給付に含んでしまったことが性格を変えた
バランスをとりつつ、給付の内容と財源を考えるべき
<高年齢雇用継続>
中長期的観点から議論していく整理でよろしいか
現行制度のまま存置して欲しい
<財政運営について>
「本来の負担割合に戻すべきという意見がある一方、…」とあたかも部会で他の意見があるかのような書きぶりは疑問
保険料の引下げは論点に含めて欲しい
財政制度審議会報告書(今年5月27日)の「…国庫負担の引下げもふくめ、そのあり方について検討を行うべきという意見もある」という一文は訂正すべき。「これらを踏まえ、どのように考えるか」というのは大きな疑問
雇用保険制度に対する国庫負担は当然の責務
国庫負担の引下げは議論にならない
書きぶりを直すべき
被保険者3900万人が源泉徴収を受ける被保険者でもある。
納税者負担であることに違和感はないのでは
雇用保険の財政運営関係については、
24年度決算により雇用保険ニ事業の弾力条項は発動できない見通しである
雇用保険積立金のソルベンシー・マージン比率は、
今年7月30日(第90回)の発表の270.7%より改善して283.8%になったこと
――などが説明されました。
主な意見には
求職者支援制度関係資料の説明については、
【意見の一部】
聞き方がわるいのでは
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