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2013年6月27日 (木)

「生涯現役社会の実現に向けた就労のあり方に関する検討会」報告書を公表 【厚生労働省】

人生100年時代を見据え、

生涯現役で活躍し続けられる社会環境を

 

 厚生労働省は、昨日(6月26日)、

「生涯現役社会の実現に向けた就労のあり方に関する検討会」報告書
を公表しました。

同報告書は、厚生労働省の「生涯現役社会の実現に向けた就労のあり方に関する検討会」(座長:大橋 勇夫 中央大学大学院戦略経営研究科教授)が取りまとめたもの。

同検討会は、地域における中高年齢者の就労をめぐる現状と課題を整理し、企業を退職した高年齢者が「居場所」と「出番」を得られ、地域社会に貢献できるような就労を支援するための施策の方向性を検討することを目的として、平成25年2月から6回にわたり開催されました。

 厚生労働省では、同報告書の方向性を踏まえ、今後、生涯現役社会の実現に向けた取組を推進していくとしています。

 

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【報告書のポイント】

<基本的な考え方>

○ 人生100年時代を見据え、働く意欲のある高齢者が培った能力や経験を活かし、生涯現役で活躍し続けられる社会環境を整えていくことが必要である。とりわけ65歳を迎えた団塊の世代が労働市場からの引退過程に入り、サラリーマン層の多くが地域に活動の場を移しつつある中、これらの人が活躍できる環境の整備が喫緊の課題である。

  高齢者が生きがいを持って社会参加することは、健康維持、介護予防となることが期待され、社会保障負担の軽減にもつながると考えられる。

○ 高齢化に加え、少子化、核家族化が進む中で、これまで家族が担ってきた子育て、高齢者に対する生活支援、介護などを社会全体で支援していく必要性が高まってきている。そのような分野で経験豊富な高齢者が現役世代の補助的な役割を担い、社会の支え手として活躍してもらうことが望まれる。

 

<現状と課題>

(1) 就業構造の変化と65歳以降の就業率の低下

(2) 地方の高齢化と今後の都市近郊での急速な高齢化

(3) 地域での高齢者の就業・社会参加機会

(4) 核家族化と地域社会の支え手の必要性

 

<生涯現役社会の実現に向けた就労・社会のあり方についての提言>

 

■高齢期の就労・社会参加に向けた意識改革

 退職後に活躍の場を見つけるためには、企業で働いていた時の仕事に対する考え方や職業能力に関する自己評価を地域の支え手となるという尺度から見直すことが必要。そのため、企業が行う、生涯を通じたキャリア構築を促す取組、定年退職予定者などに対する意識の見直しやキャリア再構築を後押しする取組、企業に勤めている間に地域の他企業におけるインターンシップの実施、柏市における産学官が連携した高齢者の就労に関する総合的な取組等が有用である。

 

■プラットフォーム・コーディネーター設置の推進モデル事業

 シルバー人材センター、社会福祉協議会、地域包括支援センター、NPO等の各機関の連携強化を行うため、情報を共有するプラットフォームを作るとともに、地域のニーズを発掘、創造し、意欲のある高齢者を見出し、これらをマッチングさせていくコーディネーターを活用することが重要。こうした取組が全国に普及するように、いくつかの地域でモデル的な取組が必要。

 

■シルバー人材センター等の活性化 

 シルバー人材センター、社会福祉協議会、地域包括支援センターについて、それぞれの機能強化を行うとともに、連携を強化することが必要。

 

■専門的な知識や技術、経験を他の企業で活かす仕組みのあり方 

 地域の経済団体、地域密着型金融機関等の協力を得ながら、高齢者の持つ専門的知識や技術を活用できる地域の企業を掘り起こし、マッチングを行うことが必要。

 

■企業における高齢者の活用のあり方 

 人事管理等に対応する人材や人事管理手法の情報が不足している企業もあることから、そのような企業に対する情報提供が必要。

 




Kagoya


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