【オススメ】新刊書籍 「キャリア・チェンジ!」(諏訪康雄 編著 生産性出版)
日々仕事を続けていると、何気なく過ぎ去ってしまう毎日ですが、
大学院は「知の道場」
迷ったら前へ!
新たなキャリアを切り拓く扉は、あなたの目の前にあります。
―――という諏訪先生の言葉に力づけられました。
『先見労務管理』Library(書評のコーナー)より
『キャリア・チェンジ!』
タレントからサラリーマン、
主婦、OLまで社会人13人が
自身の修士課程経験を語る!
社会人が大学院に通う意味とは?
キャリアアップやキャリアチェンジのために社会人が大学院で学ぶことをすすめる本書。副題は、「あきらめずに社会人大学院!新たなキャリアを切り拓こう」。法政大学大学院の修士課程を修了した社会人13人が自身の体験を語り、大学院に通うことを決めた動機や、修了したことによる効果を明らかにしていく。
編著は法政大学大学院政策創造研究科教授で、労働政策審議会会長も務める諏訪康雄氏。執筆者はタレントで2児の母でもある菊池桃子氏のほか、サラリーマン、主婦、OLまでバラエティに富んだ組み合わせ。
構成は序章から終章までの6章立てで、注目すべきは第3章の「社会人大学院の効果とは?」。1章を使い大学院での学びや、修士論文作成により得られるスキルを紹介している。興味深いのは社会人大学院に通うことで時間的な制約ができ、仕事と勉強を両立させるための工夫が必要になったことで、自己管理能力と時間管理能力が向上したことを効果に上げる人が多かったことだ。
本書において諏訪教授は「予期しなかった副産物ですが、その効果は一生ものです」としているが、ホワイトカラーの生産性が他国より低いと言われている中で、こうした事例から学ぶことは多いのではないだろうか。
驚かされたのは本書の「おわりに」にある一節。欧州の高級官僚に演習をしてもらった際のエピソードが紹介されている。官僚は日本人の問題点として、学位が低すぎることと、そのせいもありロジカルで教養のある英語の文章が書けないこと、をあげたそうだ。
実際に日本の大学院への進学率はアメリカ、イギリス、フランスの約4分の1、韓国の約3分の1にとどまり、大学院における社会人の数も少ない。近年叫ばれているグローバル人材育成のためにも、社会人大学院のさらなる整備が求められていると感じた。
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