労働基準広報2013年3月11日号の予告
労働調査会発行 労働基準広報2013年3月11日号の予告です
●取材特集/中小企業の新卒採用のポイント
大学と連携した採用活動で学生と接し自社の魅力をアピール
(編集部)
学生の大企業志向は未だ根強く、中小企業と学生の雇用のミスマッチが問題とされるなど、依然として中小企業の採用活動は厳しい状況にあるといわれている。では、そういった状況にある中で、中小企業は人材確保のためにどういった方策を取るべきか。今回は、新卒採用に焦点を当て、大学と連携した中小企業の採用活動について中央大学キャリアセンターと國學院大學キャリアサポート課に話を伺った。
●特別企画/「ハローワーク特区」の試行的実施
特区ではハローワークと県のサービスをワンストップで提供
(厚生労働省職業安定局総務課)
厚生労働省が管轄しているハローワークを、試行的に地方自治体に移管されているのと実質的に同じ状況とする「ハローワーク特区」が、平成24年10月から埼玉県のハローワーク浦和と佐賀県のハローワーク佐賀ではじまっている。ハローワーク特区では厚生労働大臣と、県知事がハローワークの業務に関する協定を締結し、ハローワークと県が行うサービスをワンストップで提供する。これまで以上に県知事の意向がハローワーク業務に反映されることとなるわけだ。ここでは、協定締結までの経緯やねらい、対象となったハローワーク浦和の取組内容等について厚生労働省職業安定局総務課に解説してもらった。
●労働判例解説/平塚労働基準監督署長事件(平成24年4月25日 東京地裁判決)
財団法人運営の公園の副園長の自殺
業務による心理的負荷は認定基準での「中」に止まるとして業務外と判断
(弁護士・新弘江〔あだん法律事務所〕)
亡甲は、財団法人Bが運営するC公園の副園長として勤務していたが、平成19年12月9日に退職届を提出し、12月16日に「10.11ライトアップつかれた」等と記載したメモを残して、自殺した。亡甲の妻Xは、亡甲がBでの長時間労働や園長からのパワーハラスメントに起因する精神障害により自殺したと主張し、労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という)に基づき、遺族補償給付及び葬祭料の支払を請求したが、平塚労働基準監督署長がいずれも不支給処分としたため、これら処分の取り消しを求め、訴訟を提起した。判決は、亡甲の妻Xの請求を棄却し、不支給処分の取消を認めなかった。
亡甲の自殺時点では、現在の労災認定基準の改正前であったが、判決は、改正後の新しい労災基準についても一定程度評価した上で、亡甲の精神疾患発症とこれに基づく自殺についての「業務上」性を否定した。
●企業の安全配慮義務/過労死・過労自殺 そのときどうする?
第25回 具体的事例検討④ 労災認定と異なる判断
会社は適切な労務管理していたことを説明できるように
(弁護士・井澤慎次)
過労等を原因として死傷した場合の安全配慮義務違反に基づく損害賠償請求事件では、業務がどれほどでハードであったかを裏付ける証拠が重要になる。裁判上のルールでは立証責任は労働者側にあるが、会社側が何もしないで良いわけではない。今回は、労災認定では再審査請求まで行い結果的に休業補償給付等が支払われた事案について、労働者の自宅での転倒事故は業務によるものではないと労災認定とは異なる判断を示したDNPメディアテクノ関西事件を取り上げる。
●労使のためのファイナンス/第15回(最終回) 原点にたちかえり学ぶ
FP資格取得のススメ、ふたたび
(ファイナンシャルプランナー・浮地辰雄)
ダメだと分かっているのですが、私はなかなか人に物事を頼めない性格で、なんでもひとりで背負ってしまうきらいがあります。無茶を続けていれば、身体も心も折れてしまうのに…。そんな私が言うのも何ですが、仕事では優先順位を考え部下や同僚にお願いできる事は任せて、自らが行うべき仕事に専念すべきです。ひとりでできる範囲には、限度があります。「逆立ちしても、人は神様にはなれない」という言葉が思い出されます。FPの場合も、得意・不得意分野、専門分野もあるわけで、例えば不動産に強いFPが、不動産に関連する税制や購入資金を捻出するのに、各分野に強いFPと連携して、ご相談者にとっても多種多様なアドアイスができるわけです。「1+1は3にも5にもなる」ことを実感しております。皆様、どうか、ひとりで頑張り過ぎないでください。頼るべきことは頼る!恥ずかしいことではありません。難しい問題のためにFPを初めとする専門家がいます。そして、専門家は皆様のQOLが向上したときに喜びを感じます。「皆様の力になれてよかった、こんなに嬉しいことはない」と!今までお付き合いいただきありがとうございました。
●NEWS
(雇調金の支給額を4月から平常時の水準に戻す)助成率は大企業2分の1、中小は3分の2/
(厚労省の専門家検討会が報告書)除染廃棄物の処分業者に作業規程作成など求める/
(中労委・24年の係属事件処理状況)審査期間1年6ヵ月以内目標の達成率は87.0%/
ほか
●商道縁尋「物流革命」を遂げた男~最終回~(人物ライター・長岡孝明)
●連載 労働スクランブル第139回(労働評論家・飯田康夫)
●わたしの監督雑感 宮城・石巻労働基準監督署安全衛生課長 洞口宗彦
●労務相談室だより
労務相談室
懲戒
〔重過失で会社の高価な備品壊す〕弁償のうえ懲戒処分は可能か
弁護士・爲近幸恵
労働基準法
〔パートに適用している時間単位年休〕所定時間変更後の取得計算は
弁護士・岡村光男
雇用保険法
〔出向させる者の給与を当社が3分の2支払う〕雇用保険料の計算は
特定社労士・大槻智之
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