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2013年3月29日 (金)

事前面接、均衡待遇などを議論 【第11回 今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会】

 本日、午後3時より、厚生労働省専用第14会議室にて、

「第11回 今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」が開催されました。

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 冒頭に事務局から、
 労働者派遣の実態に関するアンケート調査
(紙媒体による調査)
 派遣労働者実態調査
(派遣労働者向けインターネット調査、楽天リサーチ株式会社が実施)

――の
集計結果が説明されました。
 その後、主に次の5項目についての検討が行われました。








1.労働・社会保険の適用について

 派遣労働者の保護に欠けないよう、労働・社会保険がしっかり適用されるようにすべきとの指摘があるが、労働者派遣制度において対応できるものとしてはどのようなものが考えられるか。
 正社員と比較すると低いが、短時間労働者を含めて比べれば、大きな差はないのではないか
 現在の加入状況からは特に追加の措置などの必要は感じられない
――など


2.均衡待遇について

 均衡待遇については、昨年10月より施行されている改正労働者派遣法で一定の措置が盛り込まれたが、派遣労働者の均衡待遇を更に進めるため、制度的に対応すべき点はあるか。
 その際、派遣元事業主・派遣先それぞれの役割分担をどのように考えるか。
 派遣労働については格別な問題がある
 納得できるシステムが必要
 現在は派遣先の情報提供に留まっている
 派遣労働者の評価をすると使用者性が出てくる裁判例もある
 均衡というが、何をもってバランスがとれているというのか
 派遣労働者だからと賃金を低くしておくことは派遣先にとっても良いことではなく、モラルハザードをおこすおそれがある
 自分の賃金が均衡が考慮されているかどうかわかるのか?コミュニケーションのなかでわかる程度ではないか
 正社員でも同期の賃金がわからないケースが多い
 賃金のことをきくのはタブーとされている
 派遣労働者の賃金は労働市場の影響を受けやすいのでは
 派遣だと安く労働者を使えるという扱いになってしまう
 具体的に何をすればよいのかわからない
――など


3.特定目的行為(いわゆる事前面接等)の在り方について

 平成20年の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」報告書において、無期雇用の派遣労働者については、特定目的行為により雇用関係の存否に影響を与えることはないことから、これを可能としても差し支えないと考えられるとされているが、現状においてどう考えるか。
 40歳オーバーの方など、年齢だけで候補とならないケースがあるなど、中高年齢者には事前面接に一定のニーズがあるケースも
 事前面接に対する調査では、認められてよい・場合によっては認められてよい、とする意見が多くある一方、認められるべきではない・場合によっては認められるべきではない、とする意見も一定数ある
 事前面接にはルールがなくてもいいのか(一定のルールが必要なのでは)
――など 


4.無許可・無届事業所に対する指導監督の在り方について
 
 現行法では、無許可・無届で労働者派遣を行う事業主に対しては、厚生労働大臣が改善命令等を発動することができないが、このような仕組みを改める必要はないか。

 現行法では、無許可・無届事業所に対する事業停止命令ができない。 
 無許可・無届事業所の存在は、派遣事業所全体のイメージダウン、風評被害につながってしまう
 無許可・無届事業所以外の場合、事業停止命令をかけるときには、併せて雇用の確保などを行っている
 何らかの措置、取り組みが必要では
 無許可事業主を改善するには、どういうテクニックを使うのかという(技術的な)問題もある
――など


5.調査結果を踏まえた対応について

 調査結果等を踏まえ、更に検討すべき課題はあるか。
→ 
 紙の調査(派遣会社経由で行なっている、労働者は受動的に回答する(回答させられる)傾向)は男性・常用雇用・システム・製造業務などが多く、
 インターネット調査(ある程度の時間がある、能動的に回答する傾向)は、女性・事務などが多い
 回答には、何らかのバイアスがかかっている(偏りが感じられる)ことを考慮する必要がある
 今回の調査に対する追加の意見、考えなどは、各自メールなどで事務局まで
――など

Haken2



 次回の開催は、4月23日火曜日 午前10時に予定されています。

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