「除染廃棄物などの処分に従事する労働者の放射線障害防止対策」の報告書【厚生労働省】
厚生労働省は、2月14日、
「除染廃棄物等の処分に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会」
(座長:森 晃爾(こうじ) 産業医科大学教授)
の報告書を取りまとめ、公表しました。
同検討会では、除染などの進展に伴い、
発生した「除染廃棄物」※1などの「処分」※2
が来年度以降、本格化するため、
業務に携わる労働者の放射線障害防止対策について、
昨年12月から検討が行われてきました。
検討の結果、処分事業者に新たに義務付けることが必要と提言した項目は、次のとおりとされています。
1 破砕、焼却、埋め立てなど、除染廃棄物などの処分を行う設備などが満たすべき要件 (排気や排液などがもれるおそれのない構造とすることや材料を使用することなど)
2 汚染の拡大防止のための措置(汚染検査の実施や防じんマスクや保護衣の着用など)
3 作業の管理(作業マニュアルの策定など)
4 労働者に対する特別教育の実施(放射線の影響や被ばく線量の管理方法など)
なお、
管理区域の設定、
被ばく限度、
被ばく線量の測定・記録、
健康管理のための措置
――などについては、
現行の電離放射線障害防止規則(「電離則」)の規定を適用することとされています。
厚生労働省では、この報告書を受け、
電離則の一部改正案などを取りまとめ、
今年4月の公布、7月の施行を目指すとともに、
関連法令などをわかりやすくまとめたガイドライン
を策定する予定とのことです。
※1:放射性セシウムの放射能濃度の値が1万ベクレル毎キログラムを超えるものに限る
※2:中間処理(選別、破砕、圧縮、濃縮、焼却など)、中間貯蔵、最終処分またはそれらに関連する施設・設備の保守・点検作業
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