国民年金保険料の納付率は半数を下回る48.6%に
平成23年国民年金被保険者実態調査結果の概要について
厚生労働省は、このほど、平成23年国民年金被保険者実態調査結果の概要をとりまとめ公表した。
【調査結果のポイント】
<保険料納付状況>
第1号被保険者の保険料納付状況をみると、納付者が48.6%、1号期間滞納者が26.2%、申請全額免除者が13.2%となっており、平成20年調査(前回調査)と比べると、納付者の割合は5.3ポイントの減少している。
一方、1号期間滞納者の割合は2.6ポイントの増加、申請全額免除者の割合は2.0ポイントの増加となっている。
<就業状況>
第1号被保険者の就業状況をみると、自営業主が14.4%、家族従業者が7.8%、常用雇用が7.7%、臨時・パートが28.3%、無職が38.9%となっている。平成20年調査と比べると、自営業主や家族従業者の占める割合が減少し、臨時・パートの占める割合が増加している。
<学生の状況>
第1号被保険者のうち学生の割合をみると、15.2%となっている。また、学生について、保険料納付状況をみると、学生納付特例者は62.1%、納付者は23.4%、1号期間滞納者は12.3%となっている。
<世帯の所得状況>
第1号被保険者の属する世帯の総所得金額の分布をみると、1号期間滞納者は、納付者に比べ低所得者の割合が高くなっている一方、世帯の総所得金額が1,000万円以上の者も3.0%いる。
<国民年金保険料を納付しない理由>
1号期間滞納者について、国民年金保険料を納付しない理由をみると、「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」が74.1%と最も高くなっている。
また、1号期間滞納者について、世帯の総所得金額が、500万円以上1,000万円未満の者で69.7%が、1,000万円以上の者であっても55.8%が、「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」であると回答している。
<生命保険・個人年金加入状況>
生命保険や個人年金のどちらかに加入している者の割合は、第1号被保険者の59.4%となっており、1号期間滞納者では49.6%となっている。
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