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2012年8月28日 (火)

マイカー通勤と通勤手当の非課税限度額② (通勤にオススメなMT車!)

前回のマイカー通勤と通勤手当の非課税限度額①の続きです。

通勤手当の非課税額に基づいて定められた通勤手当で、マイカー通勤をする方は、ガソリン代をカバーできるのでしょうか?

今回は、簡単なシミュレーションをしてみます(あくまで概算です)

 最近は、またガソリン価格が上昇していますが、ここでは、レギュラーガソリン1リットル150円として計算してみます。
 そして、1ヵ月の勤務日数は20日として算定してみます。

片道2km以上10km未満で通勤手当が〈4100円〉の場合

4100円÷150円=約27.3L(リットル)

 1Lで10km走る車なら約273km走行可能。
→ 1ヵ月20日勤務する場合 → 片道約6.8kmであればカバーできる。

 1Lで15km走る車なら約410km走行可能。
→ 1ヵ月20日勤務する場合 → 片道約10.2kmであればカバーできる。

 1Lで20km走る車なら約546km走行可能。
→ 1ヵ月20日勤務する場合 → 片道約13.7kmであればカバーできる。

片道10km以上~15km未満〈6500円〉の場合

6500円÷150円=約43.3L(リットル)

 1Lで10km走る車なら約433km走行可能。
→ 1ヵ月20日勤務する場合 → 片道約10.8kmであればカバーできる。

 1Lで15km走る車なら約650km走行可能。
→ 1ヵ月20日勤務する場合 → 片道約16.3kmであればカバーできる。

 1Lで20km走る車なら約866km走行可能。
→ 1ヵ月20日勤務する場合 → 片道約21.7kmであればカバーできる。

このように、1Lで15km走る車なら、片道の距離が非課税額の区分ギリギリいっぱい(10km弱や15km弱)であっても、通勤手当のみでカバーすることができそうです。

 しかしながら、「え!リッター15km!?自分の車は、そんなに走らないよ!」という方も多いと思います。
 自分も確かに最近のエコカー、またはバイクや原付バイクではないと難しいと思っていました(バイクなら、普通にリッター20~30km走るモデルは多いのでしょうが)。

 残念ながら、自分はハイブリッドカーや電機自動車は買えませんので、最近の軽自動車の低燃費エコカーならばリッター15kmは行くのではないかと思いました。

 そこで、最近話題の軽自動車エコカー(平成24年式、660CC、CVT、回生ブレーキ、アイドリングストップ機能付き)に乗るチャンスがあったので運転させてもらいました。走行距離は比較的坂道が多い郊外の一般道を合計100kmほどだったのですが、自分の運転の仕方が悪いのかトータルの燃費はデジタルメーター表示でリッター当たり13~14kmほどでした(前に乗っていた方のデータが通算されていたのかもしれませんが)。

 その後、知人の2人乗り軽自動車(平成19年式、660CC、5MT)を運転させてもらいました。自分は、エコカーで走ったのと同じような比較的坂道が多い郊外の一般道を100kmほど乗りました。その後、知人が一般道を200kmほど運転して給油したところ、燃費(満タン法ですが)は、リッター当たりなんと18kmオーバーでした!
 
 同じレギュラーガソリンですが、2人乗り軽自動車はマニュアル車(以下「MT車」)ですし、自分は3分の1しか運転しておらず、直接比較するのもなんですが、MT車の方が場合によっては、燃費が良いケースもありそうです(両方とも特にエコ運転を心がけていたわけでもなく、普通に乗っていました)。
 
 自分が乗っている平成12年式の1500ccの4速オートマチック車(オートマ、以下「AT車」)(MAZDA FAMILIA)はだいたいリッター8~8.5kmであるのに対して、友人の平成5年式の1800cc5速MT車(MAZDA LANTIS)はどんなに悪くてもリッター11~12km位はいくとのことで、無茶な運転をしなければ(もちろん安全運転です)、AT車よりMT車のほうが燃費がいいようです(10年以上昔の車であれば特に)。

 最近のCVTは、燃費が優れているといいますが、乱暴な運転をしてしまえば、その良さもなくなってしまうでしょう。
 要は、乗り手次第、運転の仕方次第ということでしょうか。

 しかし、AT車やCVT車の強みは、なんといっても「運転が楽!」ということです。AT車やCVTと比べると、MT車はクラッチ操作とシフトチェンジがある分とても面倒かもしれません。運転は慣れないと難しく、少し慣れても坂道ではクラッチがうまくつながらず、後ろに下がってしまい、クラクションを鳴らされること数回、冷や汗たらたらものでした。

 でも、そんなところがMT車の良いところでもあるようです。
 運転に集中しなければならないため、居眠り運転もできませんし、最近事故が多い「アクセルとブレーキを踏み間違えた」なんてこともないでしょう。AT車ならできてしまう、いわゆる「ながら運転」、運転しながら髭剃りや食事をすること、携帯電話の使用も困難です。そのことが事故防止にもつながるのではないでしょうか。左手、左足を盛んに使うので、頭の体操にもよいのではないかと思います。

 MT車は、無茶な運転をしなければ、ATやCVTと比べるとトランスミッションの構造がシンプルなので、故障も少ないようです(友人の車は、なんと現在の走行距離が18万キロ!目立った故障はないとのことでした。クラッチ板も交換していないようです。)。毎日乗っていれば操作も板についてきます。日々の通勤にはもってこいだなと思いました。
 30~40年前位に販売されていた旧車(800ccクラスのMT車、トヨタ・スポーツ800(ヨタハチ))でも、燃費がリッター30kmのモデルがあったそうです。通勤のお供に、MT車を選択するのも一案かと思いました。

おことわり
 今回のデータは、一個人が運転した結果と考察です。運転状況等により燃費等の結果は異なります。

PS
 今回運転したMT車DAIHATSU 「Copen」(コペン)は、熟練技能者により1台1台大切に生産された素敵&可愛らしい車です。しかし、残念なことに、この8月末に生産終了となってしまうそうです。自分も、とても気に入ってしまい「いつかはコペン!」と思ったのですが…。先日、この車で通勤されている方をみかけて嬉しくなってしまいました。そして、90年代のABCトリオ(AZ-1、BEAT、Cappuccino)、素敵ですね。

Copenpast_2

PS
 終了間近とされるエコカー補助金ですが、MT車への適用が少ないのは惜しいところです。

 欧州では、登録台数の半数にのぼるというディーゼル車(燃費もよくて、トルクもある)ですが、日本ではあまり売られていないのが、残念なところです。
 ディーゼル車の大トルクは、MTと相性がいい(ATやCVT等では対応が難しい)ので、MTが売れなくなってきた日本では、販売されないのかもしれません。NISSAN X-TRAIL や MAZDA CX-5 のような車がクリーンディーゼル車が増えて欲しいところです。クリーンディーゼル車の普及には、MT車における坂道発進が苦手な方などのための「ヒルアシスト」というシステムを活用する方法もあるかもしれません。

 近頃は、ギア・シフト・インジケーター(GSI :最適なシフトチェンジ時をドライバーに教えてくれる装置)が付いたMT車もあるようです。低燃費に貢献できる装置なので、ぜひ広まって欲しいですね。

 ところで、通勤手当の支給申請書などに通勤経路を書いたりしますが、その距離は実態に則したものとする必要があります。最近は、グーグルアースや地図ソフト、ナビゲータなどで、とても詳細な地図が見られるので、あまりに実測値と異なる距離を申請すると、トラブルになるおそれもあります。車についてるメータで測定することは、リーズナブルかつ簡単、信頼性がある測定方法ではないでしょうか。

Rantisマツダ ランティス(5MT)

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